迫力の歴史的名機、集結 乗り物エリア11日オープン 茨城・筑西のヒロサワ・シティ 報道陣に公開

報道陣向けに公開されたユメノバの科博廣澤航空博物館=筑西市徳持

茨城県筑西市のテーマパーク「ザ・ヒロサワ・シティ」で11日にオープンする乗り物をコンセプトとしたエリア「ユメノバ」が1日、報道陣に公開された。敷地約5万6000平方メートルに、戦後初の国産旅客機「YS-11」の量産1号機といった歴史的航空機を展示した「科博廣澤航空博物館」など、25施設が整備された。

ユメノバは、広沢グループが運営する同テーマパーク内で、乗り物を集めた展示施設や子ども向けの遊具などがある一角。航空博物館のほか、国内外の消防自動車27台を展示した「消防自動車博物館」や、寝台列車の北斗星、蒸気機関車(SL)のD51形といった鉄道車両を並べた「レールパーク」などが並ぶ。

航空博物館は、YS-11のほか、太平洋戦争中に零式艦上戦闘機(ゼロ戦)と九七式艦上攻撃機の部品をそれぞれ組み合わせて製造された機体など、歴史を刻んだ航空機が展示されている。機体はいずれも国立科学博物館(科博、東京)の所有。科博と広沢グループが共同で運営する。

この日、科博の産業技術史資料情報センター長、前島正裕さんが報道陣を案内した。1977年当時に飛行距離の世界記録を達成した人力飛行機「ストークB」など展示された7機を紹介し、「当時を知る人は懐かしんで見るし、子どもは『自分も造ってみたい』と夢を持つかもしれない」と思いを込めた。

ユメノバを運営していく広沢商事の野口稔夫専務は「全てが当時実際に使われていた本物。迫力を楽しんでほしい」と強調した。

© 株式会社茨城新聞社