「何かおかしい」 ギフトカード購入、最初は千円分 10分後に10万円分を買おうとする70代男性 不審に思ったコンビニ店員2人が説得

 沖縄県警宜野湾署(仲本貴署長)は1月23日、ギフトカード10万円分をだまし取られそうになっていた男性客(78)を説得して特殊詐欺の被害を防いだとして、ローソンの店員の平良夏美さん(43)と兼次秀美さん(38)に感謝状を贈った。

 2人は昨年11月10日、勤務先のローソン宜野湾真栄原1丁目店で、男性客にギフトカード売り場の場所を聞かれた。男性は千円分を購入してから約10分後、再び来店して10万円分を買おうとした。自宅のパソコンに「修理するにはギフトカードの振り込みが必要」との通知が出ていたという。同店でギフトカードの購入額は、ほとんどが1万5千円以内。10万円という高額さと2度にわたる来店に、平良さんと兼次さんは「何かおかしい」と感じた。

 約4カ月前の苦い記憶も頭にあった。50代男性が、電話の向こうから片言の日本語で指示を受けて数十万円分のアマゾンカードを購入。「怪しい」と思ったが、購入額の一部は既に使われてしまった後だった。

 以来2人は、カードを買う客には使い道を尋ねるようにしてきた。平良さんは「年末は『忘年会の景品ですよ』と迷惑がられましたが」と苦笑。兼次さんは「これからも積極的に声をかけていきます」と話した。(中部報道部・平島夏実)

(左から)ローソン宜野湾真栄原1丁目店オーナーの兼次哲さん、店員の平良夏美さん、兼次秀美さん、宜野湾署の仲本貴署長=1月23日、同署

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