日本代表を破壊したイラクFWアイメン・フセイン、「代表から出ていけ」とメディアから批判された経験も

今回のアジアカップで大きく知名度を上げた選手の一人が、イラク代表FWのアイメン・フセイン。

若くして大型ストライカーとして台頭し、年代別の代表チームで結果を残したことで「ユーニス・マフムードの後継者」とも呼ばれるなど伝説的なエースの系譜にある選手だと評価された。

しかしながら、フル代表に入ってからはなかなか継続的に結果を残すことができず、ムハンナド・アブドゥルラヒームらと比べて活躍度が高くないと言われていた。

『emaratalyoum』が伝えたところによれば、今回のアジアカップに向けたメンバー選考においても「なぜアイメン・フセインを呼ぶんだ」と批判も受けていたという。

アイメン・フセインは昨年カタールのアル・マルヒーヤーからUAEのアル・ジャジーラに移籍したものの1ゴールと期待を裏切り、その後モロッコのラジャ・カサブランカでも2ヶ月でノーゴールが続き、すぐに契約解除となっていた。

そして夏に母国イラクのアル・クーワー・アル・ジャウィヤーに復帰したものの、一時は1シーズンに3チーム目の所属になるためにプレーできない可能性もあったという。

ただアル・クーワー・アル・ジャウィヤーで正式にプレーできるようになってからは12試合で10ゴールと結果を残し、その勢いのままにアジアカップでも得点を量産することに成功した。

記事によれば、2015年の初招集から2020年までわずか2ゴールしか決められなかったこともあり、アイメン・フセインはメディアから「彼を代表チームから追い出せ」とまで言われていたとか。

しかしながら彼はそれに負けることなく努力を続け、2021年になってようやく14試合で4ゴールという成績を残すことができたそう。

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キルクーク南西部にある故郷は石油パイプラインの権益を争う武装勢力やクルディスタン地域政府のターゲットになり、イラク軍の将校であった父親はアル・カーイダのテロで殺害され、警察官だった兄はIS(イスラム国)に誘拐されて行方不明になっているというアイメン・フセイン。

その過酷な生い立ちのみならず、サッカー選手としてもかなり苦しい数年の時間を乗り越えての大活躍であったようだ。

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