役場、コンビニ遠い地域でも… 郵便局で手軽に各種証明書 青森・中泊町、2カ所で東北初サービス

行政事務取扱開始式に出席し、握手を交わす濱舘町長(右)と岡部地区統括局長=1日、中泊町役場

 青森県中泊町と日本郵便は1日、町内の武田、内潟2郵便局に設置したマイナンバーカード専用端末で各種証明書を取得できるサービスを始めた。郵便局への同端末の設置は東北地方で初めて。役場が遠く、また、コンビニエンスストアがない地域でも手軽に行政サービスを受けることが可能になる。

 同町では、昨年3月に全国のコンビニに設置されているマルチコピー機で各種証明書を取得できるサービスを導入。しかし、コンビニ空白地の武田地区と内潟地区では利用できない状態だったことから、地域に身近な郵便局に事務委託し、住民サービスの格差縮小を図ることにした。

 端末にマイナカードをかざし、希望の証明書を選ぶと受付票が印刷される仕組み。受付票を窓口に提出すると、申請書を記入することなく、5分程度で証明書を受け取ることができる。

 取得できるのは、住民票の写し、印鑑登録証明書、所得・課税証明書、戸籍証明書と附票(ふひょう)の写しの5種類。戸籍証明書以外は役場窓口より手数料を100円安く設定している。また、事務委託により郵便窓口では、マイナカードの電子証明書類の発行・更新、暗証番号の初期化なども行うことができる。

 町役場で行われた行政事務取扱開始式では、濱舘豊光町長が「内潟地区と武田地区に住むの方々の利便性が一段と向上することを期待する」、日本郵便県西部地区連絡会の岡部浩幸地区統括局長が「利便性向上、地域活性化に貢献できるものと思う」とあいさつした。

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