香田投手の歩みたどる 故郷の長崎・東彼杵町で企画展 巨人などで活躍、写真など180点

写真パネルに見入る香田さん=東彼杵町歴史民俗資料館

 プロ野球巨人、近鉄で投手として活躍した長崎県東彼東彼杵町出身の香田勲男さん(58)の足跡をたどる企画展が1日、彼杵宿郷の町歴史民俗資料館で始まった。懐かしいユニホームなどにファンが見入っている。3月10日まで。
 香田さんは町立彼杵中(現・東彼杵中)、県立佐世保工業高を経て1984年、ドラフト2位で巨人に入団。巨人に11年間、近鉄に7年間在籍し、通算67勝した。89年の日本シリーズ第4戦では3連敗で後がない巨人の先発で登板。緩急をつけた投球術で、近鉄打線を完封。劇的な日本一のきっかけになった。
 引退後は巨人や阪神などで投手コーチ、2021年から九州文化学園高(佐世保市)の野球部監督を務め、後進の指導に当たっている。
 1989年日本シリーズ優秀選手賞の盾や写真など約180点を展示している。開会式に出席した香田さんは「恩返しの思いで2年前、地元に戻ってきた。子どもたちに野球に関心を持ってもらい、同年代のファンには時代を感じとってもらえたら」と話した。
 同町の主婦(63)は83年の選抜高校野球ベスト8や、日本シリーズを振り返り「本当に彼杵のヒーロー。当時の記憶がよみがえった。今見てもフォームがきれい」と笑顔を見せた。

香田さんの巨人と近鉄のユニホームに見入る来場者=東彼杵町歴史民俗資料館

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