ギャラクシー賞をはじめとする数々の賞を受賞し、書籍化もされたドキュメンタリー映画「ヤジと民主主義」が、福島市内の映画館で2日から上映されます。
「安倍やめろ!帰れ!」
2019年7月、当時の安倍首相の演説中に政権批判の声が響き渡りました。ヤジです。その直後、突如数名の警察官が表れ、声を上げた人を取り囲み、その場から排除しました。
映画「ヤジと民主主義」は、いわゆるヤジ排除問題をHBC=北海道放送が4年間に渡り追い続けたドキュメンタリーです。これまでに、ギャラクシー賞や日本ジャーナリスト会議JCJ賞などを受賞してきたこの作品が、福島県内で2日から上映されます。
山崎裕侍監督「映像を見たときに、まるでロシアや中国のようなことが札幌で起きたんだということがわかりまして、我々メディアが報じないとその権力の暴走がこのまま止められなくなるんじゃないかという、そういう危機感を持って取材を続けました」
こう話すのは、作品を手がけたHBC=北海道放送の山崎裕侍監督です。山崎監督は、ヤジは迷惑だという人にこそ作品を見て欲しいといいます。
山崎裕侍監督「ヤジなんか迷惑だっていうふうにどこかで思っている人にこそ見てもらいたいですね。実は僕たちは主張して当たり前の権利を自分から放棄してしまっているんじゃないか、あるいは誰かの権利を迷惑だということで押し合っているんじゃないか、そういうことも見て感じていただけるかと思いますので」
作品を視聴した人からは、意外な感想もあったといいます。
山崎裕侍監督「意外だったのは「勇気をもらった」という感想。若者が諦めないで声を上げ続ける姿に勇気をもらったという声も多かったです。おかしいと思ったことにおかしいと言っていいんだと思えるんだという勇気をもらったり、そういう映画になるかと思いますのでぜひ見ていただければと思っています」
映画「ヤジと民主主義」は、福島市のフォーラム福島で2月2日から8日まで上映されます。