長谷川博己が“殺人犯も無罪にする”弁護士に。日曜劇場「アンチヒーロー」で主演!「ここまでのことを描いてよいのか心配」

長谷川博己が、TBS系で4月にスタートする連続ドラマ「アンチヒーロー」(日曜午後9:00、開始日未定)で主演を務めることが分かった。長谷川が「日曜劇場」枠に出演するのは、2017年放送「小さな巨人」で主演を務めて以来7年ぶりとなる。

日本の刑事裁判での有罪率は99.9%と言われている。長谷川が演じる弁護士は、残り0.1%に隠された無罪の証拠を探し、依頼人を救う救世主のような人間ではない。たとえ、犯罪者である証拠が100%そろっていても無罪を勝ち取る、“殺人犯をも無罪にしてしまう”アンチ”な弁護士だ。

「アンチヒーロー」は、弁護士ドラマという枠組みを超え、 ヒーローとは言い難い限りなくダークで危険な主人公を通して、視聴者に“正義とは果たして何なのか?”“世の中の悪とされていることは、本当に悪いことなのか?”を問い掛ける。日常のほんの少しのきっかけ、たとえば「電車に一本乗り遅れてしまった」「朝忘れ物をして取りに帰った」など、たったそれだけのことで、正義と悪が入れ替わり、善人が悪人になってしまう。まさにバタフライエフェクトのような、前代未聞の逆転パラドックスエンターテインメントを届ける。ドラマを見た視聴者は「正義の反対は、本当に悪なのだろうか?」と自問自答することになりそうだ。

長谷川は「7年ぶりに『日曜劇場』に出演させていただくことになりました。今回は日本の司法組織が舞台となる完全オリジナルストーリーです。法治国家である日本において、やはり法がすべてなのでしょうか? いろいろな公判を傍聴、取材させていただき、果たして、何が正義で、何が悪なのか、自分自身もよく分からなくなってきました。正直、ドラマでここまでのことを描いてよいのか心配になるくらいですが、とにかく視聴者の皆さまに楽しんでいただけますよう、スタッフ・キャスト一丸となって挑む所存です。お楽しみに」と、作品を紹介している。

ドラマを手掛ける飯田和孝プロデューサーは「正しいことが正義なのか、間違ったことが悪なのか、そんなことを思った時に、ふと考えることがあります。『自分の大切な人が危篤状態になって、車で向かっている時に、スピード違反で警察に捕まってしまう。その時自分は、警察を振り切ってでも大切な人のところに急ぐのか、警察は死を前に泣き叫んでいる僕を見たらどう思うのか、その取り締まりが万が一、度を過ぎたものだとしたら…』いつも結論には達しないのですが、一つだけ確かなことは、自分が動く『理由』や判断の『物差し』は、自分にとって大事なものや大切な人が大きく関わっているということです。おそらく誰しもが同じではないでしょうか?」と投げ掛ける。

続けて「このドラマの主人公は、ヒーローとは到底言い難いアンチヒーローな弁護士です。しょせん人間が作り上げた『法律』というルールを、彼がどう使い、どう利用していくのか。どんなアンチなエンターテインメントになっているのか、ぜひ楽しみにしていただけたらうれしいです。そして、見てくださる方が、少しでも自分にとって大切な何かを思うきっかけになってくれたらと願っています」と、ダークヒーローを扱う作品への思いを伝えている。

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