コアラの赤ちゃん誕生「今度こそ元気に育って」 イングランドの丘で1年ぶり、名前募集へ

母親の袋から顔をのぞかせる赤ちゃんコアラ(淡路ファームパーク・イングランドの丘提供)

 兵庫県南あわじ市八木養宜上の観光施設「淡路ファームパーク・イングランドの丘」で、コアラの赤ちゃん1匹が誕生した。先月26日に、母親のおなかの袋から顔を出す姿が確認された。同施設でのコアラ誕生は約1年ぶりだが、前に生まれた個体は生後5カ月で死んだ。職員は「今度こそ元気に育ってほしい」と願う。

 母親はウミ(9歳)、父親はピーター(7歳)。どちらも北方系コアラで、2021年、神戸市立王子動物園(同市灘区)から同施設へ移った。昨年6月、ウミに発情兆候があったためペアリングしたところ、7月末に袋の中に赤ちゃんがいることが分かった。

 同施設によると、コアラは受精後約1カ月で出産する。未熟な状態で生まれた子どもは母親の袋で約6カ月間を過ごし、さらに2、3カ月すると袋から出て、自力でユーカリを食べるようになる。成体になるまで雄で3年、雌で2年ほどかかるという。

 袋から出るまで性別は分からないため、判明後、来園者に名前を募る。

 飼育担当の後藤敦さん(41)は「袋からの落下など何が起こるか分からない。見守ることしかできないが、健やかに成長することを願っている」と話した。(西竹唯太朗)

© 株式会社神戸新聞社