「量産し続ける 継続的に」マツダ ロータリーエンジン開発組織 6年ぶり復活し開発を加速 ICONIC SPへの多くの激励で後押し

マツダは2月1日、ロータリーエンジンの開発を専門とする組織を6年ぶりに復活させました。去年、ロータリーエンジンを発電機として搭載した車が11年ぶりに販売されたばかり。どんな戦略なのでしょうか?

小林康秀キャスター「これから再結成されるマツダのロータリーエンジンを開発するチームの最初の会議が行われます」

RE開発グループ日高弘順マネージャー「2月1日付けでロータリーエンジン開発グループ再結成することになりました。私マネージャーとして皆さんと一緒に仕事をすることになりますのでよろしくお願いいたします」

その名も「RE開発グループ」の最初のミーティングです。36人の技術者が所属しています。元は1963年に発足したRE研究部で、一度2018年4月に解散し、技術者はスカイアクティブなど他のエンジン開発などをしていました。転機が去年のジャパンモビリティショーです。

2023年10月 ジャパンモビリティショー 小林キャスター「こちら がICONICSPです。カラーはビオラレッド。この中には2ローターのロータリーが発電機として載ることになっています」

マツダでは、この車への多くの激励に背中を押されたとして、ロータリーエンジンがもつ課題解決を実現するために再開することにしました。マネージャーの日高さんは、一度解散した後にそれぞれの技術者が得た知見を生かして、開発は加速していくと考えています。

マツダRE開発グループ日高弘順マネージャー「解散という言葉よりも、(REが)次のステージに移行したときにそちらに行った方が、絶対うまく進めるねっていう意味でそれぞれの領域に行ったので、次のステージに行ったという感じで私はいます。」

マツダはすでに11年ぶりにロータリーエンジンを搭載した車「マツダMX-30Rotary-EV」の販売を開始しています。この車のロータリーエンジンはあくまで発電機としての役割です。

小林キャスター「(ロータリーは)エンジンルームのどのあたりにあるのでしょうか?結構目立たない位置にあるのですね」
マツダ上藤和佳子主査「高出力のモーターと発電機を載せるので、たったこれだけのスペースに入ることになる。これはロータリーじゃないとできない。ロータリーならではです」

早速試乗体験させてもらいました。この車は基本的にはモーターで走る電気自動車です。

小林キャスター「まず思ったのはすごく静か、スムーズになめらかに走って行く」

電力が低下したり、出力を上げる時は、ロータリーエンジンで発電し、電力を供給します。ロータリーサウンドどうでしょうか?

小林キャスター「低速になって聞こえるようになりましたが、高速走行の時はほとんど気になりませんね」
マツダ上藤和佳子主査「(EVに対して)航続距離とか、充電に関する不安を持っていらっしゃるお客様、こういうお客様にも安心してこの車、あのEVライフを楽しんでいただきそういうお客様に楽しんでいただけるというふうに思っています」

ロータリーエンジンは燃料として水素やカーボンニュートラル燃料にも相性がいいとされています。再結成されたRE開発グループでは、環境規制への対応や、様々な燃料への対応などの課題解決に取り組みます。

マツダRE開発グループ日高弘順マネージャー「ロータリーエンジンを量産し続けること、継続的にですね。やっぱり10何年も空けたくないです。続けたいというのが思いです。続けるためには、やっぱりステップはきちんと次のステージに上がっていかないといけないので、そこを作り込んでいくというのが非常に重要です」

小林キャスター「ICONIC SPのような車が見られるような日が来ますよね?」
マツダRE開発グループ日高弘順マネージャー「そう思って一生懸命取り組んでいきます」

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