ラツィオは今冬セリエAで唯一補強ゼロ…エースの得点ペース後退を補う新たな選択肢なし

“財布の紐が堅い"でお馴染み、クラウディオ・ロティート会長[写真:Getty Images]

ラツィオは今冬の移籍市場における補強がゼロだった。イタリア『TuttoMercatoWeb』が伝えている。

就任3年目を迎えたマウリツィオ・サッリ監督率いる今シーズンのラツィオ。昨夏は絶対的存在のMFセルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチを中東サウジへ売った一方、MF鎌田大地、MFマテオ・ゲンドゥージ、MFニコロ・ロベッラの獲得で“軍曹”退団の穴埋めとした。

しかし、昨季セリエA2位でチャンピオンズリーグ(CL)出場権を確保したチームは、ここまで主将FWチーロ・インモービレが4ゴール、新戦力FWタティ・カステジャノスが2ゴール、再加入FWフェリペ・アンデルソンが2ゴール…と前線が停滞気味。第21節までで「24」ゴールと得点力不足に悩み、首位インテルと勝ち点20差の7位となっている。

それでも直近リーグ戦5試合は4勝1分けと浮上中だが、CLのノックアウトステージも控えるなか、今冬の補強はなしということに。移籍市場最終日に獲得目前だったフェネルバフチェのイングランド人FWライアン・ケント(27)は、フェネルバフチェ側の怠慢・不手際によって破談に終わったとされる。

ケントの件はともかく、ラツィオファンは相変わらず今冬も財布の紐が堅かったクラウディオ・ロティート会長に不満。今冬の移籍市場における補強ゼロはセリエAでラツィオだけであり、軒並み不調の前線をテコ入れすることは不可欠だったはず、と嘆くコメントがSNS上で見受けられる。

ちなみに、エースのインモービレはここ1〜2年で得点ペースが後退。シーズン20ゴールが当たり前だったストライカーも今月20日で34歳…近年ケガが増え始めている点もラツィオの懸念材料だ。

◆インモービレのラツィオでの成績(セリエA/★得点王)
2016-17シーズン 36試合23ゴール
2017-18シーズン 33試合29ゴール★
2018-19シーズン 36試合15ゴール
2019-20シーズン 37試合36ゴール★
2020-21シーズン 35試合20ゴール
2021-22シーズン 31試合27ゴール★
2022-23シーズン 31試合12ゴール
2023-24シーズン 17試合4ゴール(第21節まで)

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