UNRWAへの資金停止に再考求める 中国外務省

汪文斌報道官

 1日の中国外務省サイトによると、同省の汪文斌報道官は同日の定例記者会見で国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に関する質問に答えた。

 記者:世界保健機関(WHO)、食糧農業機関〈FAO〉、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)、その他の国連機関および非政府組織を束ねる常設委員会は31日発表した声明で、関係国によるUNRWAへの資金停止は悲惨な結果をもたらすとし、再考を求め、世界に「ガザの人々を見捨てないよう」呼びかけた。これについてコメントは。

 汪:パレスチナとイスラエルの紛争が4カ月に及ぶ中、ガザは前例のない人道的災害に直面している。 現在の状況では危機を緩和するには停戦以外に選択肢はなく、民間人保護ほど差し迫った任務はない。UNRWAはガザの人道状況の緩和に重要な努力を払い、不可欠で、かけがえのない役割を果たしている。データによると、200万人を超えるガザ住民のうち3分の2がUNRWAから支援を受けている。UNRWAの正常かつ秩序ある運営の確保はガザ地区の人々の最も基本的な生活を保障するもので、絶望にひんしている難民の最後の希望を守ることを意味する。

 われわれは国連が昨年10月7日の攻撃にUNRWA職員が関与した疑いに関して調査を開始し、措置を講じたことに留意している。グテレス国連事務総長はUNRWAについてガザにおけるすべての人道的対応の「柱」と述べた。われわれは国連が独立した公正かつ客観的な調査を実施することを支持する。ガザ住民に対する集団的処罰を回避しなければならない。国際社会、特に主要援助国に対し、ガザ住民の命を優先し、資金提供停止の決定を再考し、UNRWAの活動を継続的に支援するよう求める。一部の者の動きを理由にUNRWAの活動すべてを否定してはならない。ガザの人々に対するこれ以上の集団処罰を許してはならない。ガザの人道状況のこれ以上の悪化を座視することはできない。〔東京2月2日発中国通信〕

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