「愛犬が甘えん坊すぎるかも」と思ったらするべき飼い主さんの行動

飼い主さんのことが大好きで、甘えん坊な性格の愛犬はかわいいですよね。ただし、甘えん坊な性格は行き過ぎると依存の状態につながりかねません。この記事では、犬が甘えん坊な性格になる理由について、いぬのきもち獣医師相談室の白山さとこ先生が解説します。

犬が甘えん坊な性格になる理由は?

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

白山先生:
「犬が甘えん坊になる理由はさまざまです。もともとの性格が甘えん坊だったり、怖がりで神経質なタイプだったりすると、飼い主さんに甘えすぎてしまうことがあります。
また、体格の小さい小型犬の方が比較的甘えん坊になりやすい傾向もあります。お留守番が多い環境や、犬の要求が通りやすい環境のなかで生活している犬も、甘えん坊な性格になりやすいです」

幼犬期は飼い主さんに甘えん坊でもよい?

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

白山先生:
「一般的に、幼犬期は母犬に甘えるように飼い主さんに甘えたり、そばにいたいと感じたりすることは普通のことなので、問題ありません。身体の成長に伴いさまざまな物や環境、人に慣れさせていく過程で犬の心も成長していきます」

愛犬がこんな行動・しぐさをしていたら注意

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

白山先生:
「愛犬が四六時中飼い主さんのそばにくっついているようになったり、飼い主さんが見えなくなると問題行動を起こしたり、パニックになったりする場合は、飼い主さんに依存している可能性があります。愛犬が飼い主さんにしてほしいことを吠えて伝える『要求吠え』が増えたときも注意が必要です」

愛犬が飼い主さんに依存しないために気を付けること

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

飼い主さん主体で愛犬に接するようにする

白山先生:
「愛犬からなんらかの要求があった場合、すぐに応じるのではなく、飼い主さんの用事が済んでからや『おすわり』などの号令に従ってからなど、ワンクッションおくようにするとよいでしょう。また、要求吠えをしてきたり、飛びついてきたりしている場合には、反応せずに無視をするようにし、静かになったタイミングで構うよう徹底してみてください。ふだんから飼い主さん主体で接するようにすることが大切です」

あえて愛犬だけで過ごす時間を作るようにする

白山先生:
「24時間一緒にいることが当たり前になってしまわないように、あえて愛犬だけで過ごす時間を毎日作るように心がけましょう。待っていれば必ず飼い主さんは戻ってきてくれる、ということを理解してもらうのがポイントです。しかし、毎日のお留守番が長くなりすぎないよう、愛犬とのコミュニケーションの時間もしっかり取るようにしてくださいね」

もし愛犬が甘えん坊すぎると感じたときはどうしたらよい?

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

白山先生:
「少しずつで構わないので、愛犬だけで過ごす時間を作ってあげるようにしましょう。また、なんでも愛犬が要求したらそれに従うのではなく、飼い主さん主導で接していくことが大切です。そのうえで、愛犬と一緒に過ごす時間もしっかりとり、信頼関係を深めながらメリハリのある接し方をして行くとよいですよ」

愛犬が甘えん坊なのはかわいいですが、飼い主さんに依存している状態は好ましくありません。愛犬と過ごす時間と、愛犬だけで過ごす時間のバランスを取り、よりよい関係を築いていきましょう。

(監修:いぬのきもち獣医師相談室 獣医師・白山さとこ先生)
取材・文/中島 萌乃
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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