アフリカ豚熱の侵入警戒、農水省 韓国・釜山で拡大、水際対策強化

記者会見でパネルを使ってアフリカ豚熱の侵入防止を呼びかける坂本農相=2日午後、東京都千代田区

 農林水産省は2日、感染すると家畜に甚大な被害を及ぼすアフリカ豚熱(ASF)が韓国・釜山で相次いで発生していることを受け、都道府県に水際での対策強化を呼びかけた。釜山とは日本各地の港が定期航路を結ぶ上、アジアで初めて発生した中国も今月10日に春節(旧正月)を迎え、感染した肉製品を旅行客が日本に持ち込む恐れがあることから、ウイルス侵入に警戒を強めている。

 アフリカ豚熱はブタやイノシシが感染して発熱などを引き起こす病気。致死率が高く、有効なワクチンや治療法が存在しない。アフリカや欧州に続き2018年8月に中国で発生して以降、アジアの19カ国・地域で感染が広がった。

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