丸川珠代元五輪相「愚か者めが!」発言が大ブーメラン…不記載822万円めぐり「許されていいのか」批判

2月1日、丸川珠代元五輪担当相は、自身の政治団体の政治資金収支報告書に2018年から5年間で計822万円の不記載があったと明らかにした。自民党本部で記者団に「派閥からノルマ超過分は持ってこなくていいと言われた。資金は(自分の)口座で管理していた」と述べた。同日、共同通信が報じた。

同日、『報道ステーション』(テレビ朝日系)は安倍派(清和政策研究会)の最後の総会後、丸川氏がこう発言したことを報じている。

「わたしたち自身も納得していない部分があると思います」

「責任ある立場の人が何らかの責任を取ったということが明確に国民に伝わる行動を取るべきではないか」

立憲民主党の蓮舫参院議員は2月2日、自身の「X」にこう書きこんだ。

《他人事ですか。裏金を受け取ったのは自分です。》

1月12日、TBSがおよそ700万円の「中抜き」をしていたことを報じた際、丸川氏はTBSの記者の直撃取材に無言を貫いていた。

「中抜き」は、安倍派の議員が政治資金パーティー券収入のノルマ超過分を派閥側に納めず、自分の収入にしていたことを指す。

2月1日、「X」では《丸川珠代》がトレンド入り。丸川氏が「資金は(自分の)口座で管理していた」と述べたことに批判的な声が多く上がった。

《「超過分は口座で管理」とは政治資金団体ではなく個人的に管理なら課税対象なのに申告せず脱税だ》

《「資金は自分の口座で管理していた」ってまるで適切な処理でもしてたかのような言い回ししてるけど要するに「自分の金にしちゃってましたー」ってことじゃんね…》

《それって、自分のポケットに入れたのと同じ行為でしょ。犯罪ですよ。一般人が同じことを企業でやったら逮捕では?許されていいのか》

丸川氏は、民主党政権時代の2010年、子ども手当を導入する関連法案採決の際、「愚か者めが」「このくだらん選択をしたばか者ども」などと激しいやじを飛ばした。「X」ではこの言葉を引き合いに、《愚か者めが》の大ブーメランが巻き起こっている。

《民主党政権の子ども手当を叩いた人は、コソコソと裏金づくり。この愚か者めが!!》

《「ノルマ超過分は持ってこなくていい…」と派閥に言われていた、と…安倍派のおかげで大臣になれ、悪質な『中抜き』をやり、バレると派閥のせいにする裏金議員…「愚か者めが!」ブーメラン》

《丸川珠代元五輪相、民主党に「愚か者めが」と罵倒した過去が、いま自身に向けられている。五輪担当相としても、その収支について何の説明も果たさず、やっていたのは裏金作り。一体、どんな政治理念を行動原理にしてきたのか、もはや問うまでもあるまい》

自民党の杉田水脈衆院議員の「公金チューチュー」発言に続く大ブーメラン。

安倍派では、所属議員らの関係95政治団体に政治資金収支報告書の不記載があったことが判明している。連日続くブーメランの連鎖を止めることはできるだろうか。

© 株式会社光文社