今田美桜が連続テレビ小説「あんぱん」のヒロインに決定! 脚本・中園ミホは「ドキンちゃんに似ている」と太鼓判

NHK総合ほかで、2025年度前期に放送される連続テレビ小説「あんぱん」(日時未定)のヒロイン発表会が行われ、ヒロイン・朝田のぶを今田美桜が演じることが発表。脚本を担当する中園ミホ氏、制作統括の倉崎憲氏と共に登壇した。

“朝ドラ”第112作となる「あんぱん」は、アンパンマンを生み出した漫画家・やなせたかしさんと小松暢さんの夫婦をモデルとした物語。やなせさんが、「アンパンマンのマーチ」の歌詞を生み出した背景には、戦前・戦中・戦後と激動の時代を、ちょっと気が弱くて自信のない彼と共に生き、けん引し続けた“ハチキンおのぶ”こと暢さんの存在があった。何者でもなかった2人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現したアンパンマンにたどり着くまでを描き、生きる喜びが全身から湧いてくるような愛と勇気を届ける。

ヒロイン・のぶを演じる今田は、1997年生まれで福岡県出身。これまで、ドラマ「花のち晴れ〜花男 Next Season〜」(TBS系)、「悪女(わる)〜働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?〜」(日本テレビ系)、「トリリオンゲーム」(TBS系)など多数の話題作に出演してきた。なお、朝ドラへの出演は19年の「おかえりモネ」以来二度目だ。

会見に出席した今田は、まず「やっと皆さまにお伝えできて、ほっとしているというのが今の気持ちです。撮影はまだ少し先ですが、のぶさんの思いをいただきながら、日本の朝を元気にできるよう精いっぱい務めたいと思います」とあいさつ。3365人が参加したオーディションを経て、合格を知らされた。その経緯を質問されると「朝8時に東京・渋谷のNHKでの最終面談に伺ったところ、あんパンとコーヒーが用意してあり『受けていただけますか?』とクラッカーを鳴らしてくださって、サプライズで知らされました」と明かした。

オーディションでの今田の印象を問われた中園氏は「今田さんの選考中に何人かのスタッフが泣いているのを見て、『のぶさんはこういう人だったんだろうな』と思ったことが決め手」と太鼓判を押し、今田は「うれしすぎます」と感謝を述べた。

さらに、やなせさんの印象を問われた今田は、「とてもあったかくて、柔らかくて、だけど、本当にいろんな経験をされてる方だなと思いました。なので、のぶさんと2人の空間というのは、すごく明るくてずっと笑顔だったのではないかなという想像をしました」と話し、「アンパンマン」の中で好きなキャラクターを聞かれると「ドキンちゃんですね。あの天真らんまんさが大好きで、高校生の時にドキンちゃんのキーホルダーをつけていた記憶があります」と告白。同じくドキンちゃんが好きだという中園氏は、「選考後に気が付いたんですけど、アニメのドキンちゃんと今田さんを見比べて『ドキンちゃんにこんなに似てる女優さんいない!』と思いました」と驚きを伝え、「早く、『おなかすいた』と言ってほしい」と期待を寄せた。

一方、ばいきんまんが好きだという倉崎氏は「ばいきんまんはいろいろな説があると思うんですけども、やなせたかし先生ご自身がアンパンマンという方もいれば、ばいきんまんという方もいたりして。『本当にばいきんまんは悪なのか』など、掘り下げると非常に深い議論になるんです。また、周りの赤ちゃんと接してると、アンパンマンのキャラクターの中でばいきんまんを見た時に一番喜んでいる子を見ることもあって、ばいきんまんも子どもに人気なんだなって感じています」とコメント。

今回演じるのぶが高知県出身ということで、高知に関するエピソードを尋ねられると、今田は「2年前ぐらいの夏に初めて高知県に遊びに行って、川に入ったり、おいしいカツオを食べました。思い出としては、ご飯を食べに行った後に、大の字でこけてしまったんですが、店主の方が手当てしてくださって、『スイカ食べる?』と、本当にあったかく迎え入れてくださって、すごく感謝してます。優しくて温かい方ばかりで、また行きたいと思っていたので、今回、高知県が舞台となる物語に出演させていただけることにご縁を感じています」とエピソードを披露。また、高知の方言で男勝りという意味である“ハチキン”な役を演じることについては、「のぶさんは、やなせさんを引っ張ろうと思って引っ張っているわけではなく、人生を楽しんでいることで、自然と引っ張っているのかなと思います。同じように、楽しく撮影できたら」と意欲を燃やした。

最後に、あらためて朝ドラヒロインへの意気込みを聞かれると、「約1年間という撮影期間になるので、やり切ることができるのか正直不安もありますが、ほかのキャストやスタッフの皆さんと家族のように甘えながら、助けていただきながら明るく元気に乗り越えたい」と笑顔で締めくくった。

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