JAL、羽田事故C滑走路閉鎖の影響「軽微」 今期業績予想を維持

Maki Shiraki

[東京 2日 ロイター] - 日本航空(JAL)の斎藤祐二グループCFO(最高財務責任者)は2日の決算会見で、1月2日に発生した海上保安機との衝突事故による羽田空港C滑走路閉鎖で、今期業績への影響は減収約20億円の見込みだと明らかにした。「影響は軽微」としている。2024年3月期の連結業績予想(国際会計基準)も据え置いた。

斎藤氏によると、減収額の約半分が滑走路閉鎖による減便、全損したエアバス350─900型機が大型機だったため、機材繰りによる供給規模減少の影響が約半分という。衝突事故の影響で利用を控える動きが出ないか懸念されたが、斎藤氏は「予約のキャンセルはなかった」と話した。

機体全損で今期に営業費用約150億円を計上するが、斎藤氏は「収益増で打ち返す」と述べた。機体全損で航空保険は適用されるが、保険金受領の時期は未定としている。

併せて発表した23年4─12月期の連結決算(国際会計基準)では、純利益が前年同期比5.3倍の858億円だった。アウトバウンド需要は少し弱いが、インバウンド需要は強く、高単価な国際線は総じて堅調だった。国内線は、ビジネス需要は弱含みだが、レジャー需要を中心に堅調だった。今期の純利益予想は前年比2.3倍の800億円。

同社は3月21日に中期経営計画の更新を発表する予定。

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