マレーシア、ナジブ元首相の刑期を6年に半減 汚職撲滅に疑問符も

Rozanna Latiff

[クアラルンプール 2日 ロイター] - マレーシアの恩赦委員会は2日、政府系ファンド「1MDB」を巡る汚職の罪で禁固刑を受けたナジブ元首相の刑期を半分に短縮したと発表した。汚職撲滅を唱えるアンワル首相の姿勢に懐疑的な見方が強まるとみられる。

アンワル氏は反汚職を掲げて2022年の総選挙に臨んだが、ナジブ氏が率いる統一マレー国民組織(UMNO)と組んで政権を樹立した。

国王が主宰する恩赦委員会は、今回の決定の理由は明らかにしていない。委員会の声明によると、ナジブ氏は12年の禁固刑を受けて22年8月から収監されているが、28年に釈放されることになる。罰金も2億1000万リンギから5000万リンギ(1059万ドル)に減額された。

首相官邸のコメントは得られていない。

ナジブ氏の娘、ヌールヤナ・ナジワ・ナジブ氏は、家族が恩赦委員会の決定に感謝しているとしたものの、全面的な恩赦で即時釈放とならなかったことに失望していると述べた。

© ロイター