前橋市長選特集③ 進む人口減少 打開策は

前橋市長選特集。3回目は人口減少問題を中心に前橋市が抱える課題を考えます。

総務省が先月発表した2023年の人口移動報告で前橋市は、日本人・外国人をあわせた総数で931人の転出超過となりました。市町村別でも県内最多です。市が行ったアンケート調査でも市民の85.8%が人口減少や高齢化に対して「不安」示しています。この人口減少の解決策について候補者の2人はどのように考えているのか1日夜に行われた合同個人演説会でそれぞれ次のように述べました。

「スローシティに登録されている赤城山に住んでみたい。結婚しやすい街だとかあるいは産後ケアが良いとか保育料や給食費が無料だとか、こういうことは必要なことですけども、これからは標準装備になっていくだろうと思う。」(山本龍さん)

「子育て支援最優先というのは、掲げています。前橋が子育てがしやすいっていう街になれば、外から移住してきてくれる人も増えると思います。前橋が良い教育やっているよ、何か面白い前橋ならではの教育ができるよっていう風になれば、子どもたちを前橋の学校に通わせたいと、そういう移住者も増えてくると思います。」(小川晶さん)

人口減少がもたらす影響は多岐に渡り、中長期的には税収の減少で住民サービスの低下が懸念されます。その住民サービスの中で2人の主張が大きく異なるのはゴミ処理の問題です。

桐生など3市1町との協力を主張する山本さんに対し、新たな清掃工場建設を見すえる小川さん。それぞれ次のように述べました。

「広域化でみんなでつくろうよと相談をしていて、前橋はこの部分、桐生はこの部分、伊勢崎はこの部分。そういうことを議論して決まっているのに、清掃工場を作るというのは、三団体の議論を待ってやるべきだー」(山本龍さん)

「前橋がつくらなくて、桐生に任せる、伊勢崎に任せるということは、私の考えでは、そういう落としどころっていうのは無いのではないかとー30万人のごみを燃やす場所っていうのは、前橋がしっかりと確保していかなければ、それは前橋市の責任ではないかなという風に強く思っています。」(小川晶さん)

合同個人演説会では、人口減少対策をはじめとしたそれぞれの政策を実現するための「財源」をめぐる議論も行われました。

「ある意味今までの私たちがやってきた前橋の経済政策の中で、様々な施策が効果をあげて税収が伸びつつある。伸びてきた。それは今まで市民が頑張ってくれた“果実”ですよね。」(山本龍さん)

「企業誘致もやっていきます。産業団地も作る必要があると思っています。そして、市内の中で、お金を回せる部分も沢山ある。特に給食の関係で言えば、給食の地産地消、こういった農業を盛り上げていくということも収入を増やすところに繋げていきたいと思っています。」(小川晶さん)

課題解決のための有権者の選択は、継続か刷新か投票日まであと2日です。

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