「好きじゃない子は放っておく」「将来、肉体労働やな」 理事長らが園児に不適切な言動18件 川西の保育所

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 社会福祉法人「光会」(兵庫県川西市)が運営する認可保育所「ちきゅうっこ保育園」(同)の理事長や保育士らが園児に不適切な言動をしたとして、川西市が昨年12月、子ども・子育て支援法に基づく改善勧告を出したことが2日、分かった。

 市教育委員会によると、保育士が園児に「勉強嫌いは将来、肉体労働やな」と話す音声データを確認。ほかにも、理事長の女性が保護者に「好きじゃない子は放っておく」と発言した▽決まった時間以外にトイレに行かせなかった▽給食を完食した順に園児に番号を付け発表させた▽園での嫌なことを園児が保護者に報告できないよう制限▽園児の容姿や雰囲気からあだ名を付けて呼ぶ-など少なくとも18件の行為について、不適切と判断したという。

 市教委は昨年11月に指導を通知したが対応が不十分だったため、改善勧告に踏み切った。理事長らは行為を認めつつあるという。市は今年1月19日にも、保護者への説明などを盛り込んだ追加の指導を行った。

 同園を巡っては過去にも不適切な保育の情報が市に寄せられていたといい、市教委は「当時は証拠となるデータなどがなく確認できなかった。今後は踏み込んだ調査を検討する」としている。(浮田志保)

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