【水泳】イレギュラーな開催となった世界選手権 果敢に挑む注目の日本人選手は?

五輪代表選考会の直前開催となった大会に、果敢に挑む選手にエールを!

出場選手が少ないのは、3月17日~24日にパリ五輪日本代表選考会が控えているためだ。パリ五輪に出場できるかどうかは、選考会での一発勝負にかかっている。世界水連が定める参加標準記録よりさらに速いタイムが設定された、日本独自の派遣標準記録を決勝で突破し、2位までに入らないといけない。そのため、池江璃花子(横浜ゴム・ルネサンス)はじめ、大橋悠依、入江陵介(共にイトマン東進)ら主力選手の多くが、選考会と時期が近い今回の世界選手権の出場を見送ったのだ。

もともと世界選手権は五輪の前年と翌年に開催されていた。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2021年開催予定だった前回の福岡大会が’23年の7月に延期となったため、今大会はそこから半年後(しかも五輪と同じ年!)というかなりイレギュラーな開催に。

そんな変則的な条件のなか、自ら出場を希望し大会に挑む日本人選手の奮闘に期待したい。なかでも、現時点で最も世界と真っ向勝負ができそうなのは、男子の本多灯。世界選手権2大会連続で銅メダルに輝いた200mバタフライと、100mバタフライ、400m個人メドレーの計3種目にエントリーしている。400m個人メドレーには、福岡大会でもメダルを獲得している第一人者の瀬戸大也も出場。200m個人メドレーとの2種目での出場を予定している。また、自由形のエース・松元克央は200m自由形と、’23年秋の杭州アジア大会で金メダルの100mバタフライに登録。

パリ五輪本番でのメダル獲得にも期待がかかる3人のほかでは、自己ベスト更新を続ける高校生の新星・阿部力樹(セントラル横浜・日大藤沢高校)や、女子では池江のライバルとなる飯塚千遥(NOK)にも注目。ここで好タイムを出し、そのままの勢いで代表選考会での派遣標準記録突破を狙いたいところだ。

本多 灯(ほんだ・ともる)選手
東京五輪200mバタフライ銀メダリスト。昨秋のアジア大会では男子の新キャプテンに。イトマン東京所属。

松元克央(まつもと・かつひろ)選手
100m自由形、200m自由形の日本記録保持者。東京五輪に出場。愛称はカツオ。ミツウロコ所属。

瀬戸大也(せと・だいや)選手
リオ五輪銅メダル、世界選手権金メダル4個をはじめ、これまで数々の大会でメダルを獲得。CHARIS&Co.所属。

日本代表選手・男子
塩浦慎理 自由形
松元克央 自由形・バタフライ
竹田渉瑚 自由形
加藤 理 背泳ぎ
本多 灯 バタフライ・個人メドレー
廣島偉来 平泳ぎ
幌村 尚 バタフライ
瀬戸大也 個人メドレー
阿部力樹 個人メドレー

日本代表選手・女子
池本凪沙 自由形
梶本一花 自由形
飯塚千遥 バタフライ

世界水泳選手権大会2024
期間:2/2(金)~2/18(日) 競泳は2/11~
会場:カタール・ドーハ
テレビ朝日系にて放送予定

※『anan』2024年2月7日号より。写真・長田洋平 YUTAKA/アフロスポーツ

(by anan編集部)

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