阪神電鉄の「青胴車」引退へ 青とクリーム色の車体、国内最高水準の加減速性能 17日に尼崎で「さよなら」撮影会

間もなく引退する、「青胴車」の愛称で親しまれた5001形電車(阪神電気鉄道提供)

 阪神電気鉄道は2日、普通電車として1977年から阪神本線で運行し、「青胴車」の愛称で親しまれてきた車両5001形が近く引退すると明らかにした。国内最高水準の加減速性能を持ち、「ジェット・カー」とも呼ばれている。17日に「さよならイベント」として、同社の尼崎車庫(尼崎市北城内)で撮影会を開く。撮影会は有料、定員あり。

 クリーム色と青の車体色が特徴で、77~81年に8編成32両を製造。駅間距離が短い路線で後続の急行系車両に追い付かれないよう、1秒ごとに時速4.5キロずつ加速し、同5キロずつ減速する。後継車両は乗り心地を重視して性能を抑えたため、現在も同社で性能を超える車両はないという。

 58年に導入されたクリームと赤の配色の「赤胴車」が2020年に引退してからは、青胴車が同社の営業用車両で最も古い車両に。今年1月に2編成が廃車となり、2編成のみが残る。

 撮影会は17日午後1時半~4時。青胴車と後継の車両の複数編成を間近で撮影でき、車両装置の動作なども見学できる。参加費は形式にちなみ1万5001円。抽選で60人に販売する。「阪神ステーションネット」の公式サイトで5日午後11時59分までに申し込む。(大島光貴)

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