恋愛で“臆病になる”のは悪いことばかりじゃない!別のいい面があるんだよ

自分に自信がないと、好きな人ができても積極的に関わっていけずに仲良くなるチャンスを逃しがちです。

わかってはいるけれど、自分の臆病さに気がつくと何をするにも傷つく怖さや恥ずかしさが先に立ってしまい、動けません。

ですが、臆病であることはそのぶん「自分の行動に慎重になる」面もあり、それがいい印象を生みます。

臆病だからではなく、慎重さを忘れずに恋愛を楽しむためには、何を意識すればいいのでしょうか。

恋愛で臆病になるのは悪いことばかりではない

誰だって臆病になる

男女関係なく、好きな人の存在は自分の感情を大きく左右するもので、相手の振る舞いに一喜一憂して疲れてしまうのはよくあることです。

相手の存在感が大きくなると、接触したときに自分がどう思われるのかが気になって、好感情以外を持たれることが怖くなります。

相手のなかに些細なことでも「悪い自分」「駄目な自分」を残すのを恐れると、関わりたい気持ちに自信を持てず、会える機会があっても黙ったまま引っ込んでしまいます。

これが「臆病」であり、自分の姿に臆してしまい、自信を失えば好きな気持ちも大切に育てられません。

自分は臆病だから恋愛がうまくいかない、と悩む人は多いですが、その人を好きな気持ちを実感するからこそ引っ込み思案になるのであり、臆病さは誰もが抱えるものです。

誰だって好きな人の前で恥をかくのは怖く、相手のリアクションで大きく傷つく自分は避けたいですよね。

臆病である自分を「悪い」とするのではなく、好きな人の存在が軽くないとわかっているからこそそうなるのだと納得してみるのも、過剰に自分を追い詰めない考え方です。

恋愛で「動く」ことが正解なの?

好きな人に対して積極的に行動を起こせる自分は理想ではあるけれど、それでは「動く」ことが何でも正解なのかというと、すべてがそうとは限りません。

自分と等しく相手にも感情があって、身を置く現実が違えば自分とは別の状況がその人にはあります。

自分が大丈夫と思ったタイミングが、相手にとっては忙しくてとても対応できるときじゃなかった、なんてすれ違いは避けたいですよね。

何かをするのであれば、それをきちんと受け止めてもらえる相手の状態が必要であって、それを考えてから動くのが「慎重さ」です。

「あの人に今LINEを送っても大丈夫かどうか」は自分で決めることではなく、相手に確認して初めてOKかどうかがわかります。

臆病な人は相手にとって悪い存在になる自分が怖いため、一方的にメッセージを送りつけて困らせるより相手の状況をまず知りたいと思うはずです。

その「確認」ができるかどうかが相手との仲を深める分かれ目ですが、臆病だと「LINEしてもいい?」と尋ねることがすでに怖く、手も気持ちも止まってしまいます。

相手の負担を過度に重く想像するというか、自分に関わる手間をすべて悪いものとするのですね。

そうではなく、「いま話せるかどうかを先に尋ねるのは相手を尊重することなのだ」と意識することが、ふたりの関係を大切に思う自分を知る一歩です。

慎重に相手の状態を探る、気持ちを伝えていいかどうかを考える、それは自分の状態にむやみに相手を付き合わせない大切な「堪え」ですよね。

自分の行動に自信を持つためには、臆病さから生まれる「慎重さ」が自分にはあるのだと、客観的に知ることが大切です。

慎重さは「大切にされる自分」が伝わる

たとえば、仲のいい同性の友人が「相談したいことがあるのだけど、話してもいい時間はある?」とLINEでメッセージをくれたら、友人の状態を心配するのと同時に気遣ってもらえる自分を実感しませんか?

いきなり電話をかけてきて「聞いてよ!」と言われたら驚くし、それどころじゃなければ集中することもできないけれど、最初にワンクッションがあると「こちらのことも考えてくれている」というサインになりますよね。

慎重さは尊重につながると思うのは、相手の状態を確認する姿勢が「あなたの存在を大切にしている」と伝えるからです。

相手にとって嫌な存在になりたくないと思うからこそ、関わりを持ちたいときに相手の状況を想像するのであって、「いちいち聞かないと連絡もできない自分」ではありません。

なかには「いきなりかけてくれてもいいよ」と言ってくれる人もいて、そういう姿を見ると自分との違いに驚きますが、それはその人が「ワンクッションなくても人を受け入れられる」というスタンスを取っているだけです。

どちらが正解かではなく、人との関わり方にはその人の価値観が表に出るのであり、慎重に進めたい自分の気持ちを無視しないことも、不要なストレスを増やさないためには重要です。

自分が見せる「慎重さ」には、相手を大切にする気持ちが宿ることを、忘れたくないですね。

「臆病さ」を克服するためには

好きな人と堂々と会話する、自分の気持ちを臆することなく伝える、それはその人を好きな自分を確かに受け入れているから叶う姿です。

臆病な人は、そんな自分を想像してもすぐに「無理だ」と決めつけてしまいますが、相手のことを「好きだ」と思うとき、そう感じる自分に胸が張れるでしょうか。

相手に向ける愛情に自信を持っていれば、行動することに疑問を持たなくなります。

「好きだから」連絡する、「好きだから」会いに行く、それを自然に出来るのは、相手に愛情を向ける自分を正しく自覚しているからです。

自信のなさはそもそも相手を好きな自分への自覚が乏しいことが多く、心のどこかで「こんな自分が人を好きになっても」と、他人と幸せな関係を築く状態を諦めているのですね。

それでも、その人を思って胸が熱くなったり悲しくて涙を流したりする自分は確実にいて、その姿は当たり前なのだとまっすぐ受け取ることが強さになります。

どんな自分であっても、誰かを好きになる心に間違いなどなく、それを認めることができれば「好き」を実感できるはず。

臆病さを克服したいと思うときは、まずその人を好きな自分に胸を張れる自分になることを、意識してみましょう。

自信がなくても恋愛は楽しめる

リアルでもインターネットの世界でも、好きな人と幸せな関係を築いている人を見れば羨ましいなと思うし、自分の自信のなさを実感させられる、という人もいます。

人と比べるから自分の「できないこと」に目が向くのであって、それよりも「今の自分で楽しめること」を考えるのが自信を失わないコツ。

恋愛の幸せは両想いだけにあるのではなく、それ以前の「その人を好きな自分を楽しむ」ができて初めて、相手の存在も対等に大切にできます。

たった一言でもLINEでやり取りができた、電話で話すことができた、それを喜べる気持ちが「人を好きになる自分」への自信を育てます。

相手に愛情を向ける自分に疑問がなくなれば、行動には思いがこもり相手を尊重する気持ちも当たり前に続きます。

その姿が相手の心を動かして、「自分も」と返したくなることを忘れてはいけません。

自信はいきなりは持てないもので、人から与えてもらうものでもなく、自分の力で少しずつ培っていくのが揺らがない土台になります。

自分は臆病だから、自信がないからと恋愛を諦めるのではなく、どんな自分であっても人を好きになる気持ちをまずは大切にするのが正解なのだと、心得ていたいですね。

人に対して慎重になることを「勇気がない」と言う人もいますが、一方的な関わりが相手の心を閉ざすこともあり、やみくもな行動が関係を深める正解とは限りません。

臆病さが生む「慎重」は、自分も相手も等しく今の状況を大事にする意識であって、それが通じる相手に相性のよさを感じます。

自信は育てていけるもの、自分は変われると信じる気持ちを持ちたいですね。

(mimot.(ミモット)/ 弘田 香)

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