ロッテ・平沢大河「まずは量を振らないと」〜2日の石垣島春季キャンプまとめ〜

ロッテの石垣島春季キャンプは2日、天気は晴れで気温は26度ととても暑かったが、マリーンズの練習も石垣島の暑さに負けないくらい熱かった。

野手陣は個人練習でとにかくバットを振っている選手が多い。第二球場では全体練習が終わった後、安田尚憲、平沢大河が特打をし、メイン球場で打撃練習をしていた髙部瑛斗もバットを持って第二球場へ。髙部はロングティー、その後は安田、平沢と交代で堀幸一二軍打撃コーチが投げる球を打った。

平沢は「まだまだ、もっとよくなるのかなと思うので、まずは量を振らないと思ってやっています」とキッパリ。昨年は内野手登録ながら外野手で出場していたが、今季も「基本は外野だと思います」と明かした。熾烈な外野の競争に勝ち抜くために「何が欠けてもダメだと思うので、打てて、守れて、両方大事なのかなと思います」と意気込んだ。

第二球場の練習から室内練習場に戻ると、室内練習場では愛斗、大下誠一郎らが打ち込み。再び第二球場に行くと、池田来翔、村山亮介、金田優太、勝又琉偉、黒川凱星の5選手が股割り連続ティーなど、限界まで追い込みバットを振り込んだ。

勝又は「振る量が多いので、キツイです」と話せば、金田はここまでの春季キャンプ2日間について「ウエイトとかも多いですけど、自分は全然足りていない。始まったばかりですけど、シーズンに向けて頑張っていけたらなと思っています」と前を向いた。

池田も股割り連続ティーに「キツイですね」としながらも、「こういったキャンプは初めてですし、こういった時しか練習ができないと思うので、オープン戦行く頃には自分が飛び抜けているようにやっています」と、とにかく自分のためにバットを振っている。

第二球場の練習が終わり、室内練習場に戻っても大下、愛斗らがバットを振り込んでおり、大下と愛斗が最後までバットを振っていた。

4年目の小川龍成も長い時間練習をしていた選手の一人。昨年の秋にライナーを打てる感覚を身につけたいと話し、オフに突入。「オフからやってきたことを継続してやっているんですけど、まだまだ三遊間に強いライナーを打てるという感覚が身についていないので、そこはとにかく数で感覚を養っていこうかなと思います」と、徹底的に振り込んでいる。
この春季キャンプでは白木のバットだけでなく、白黒のバットでバットを少し短く持ってい打っている。これはライナーを打てるようにするためなのだろうかーー。

「そうですね、(白黒バット)これは1センチ短くしました。バットが長いとヘッドが下がったり、バットが遠回り、遠くに飛ばしたりする部分ではメリットがあると思うんですけど、僕みたいな選手は別に短いバットで確実性を上げた方がいいなと思ったので、今は1センチ短くして短く持ってやるようにしています」と、1センチ短くしたバットは84センチで打っているが、白木の85センチのバットも併用している。

投手陣では西野勇士、小島和哉、種市篤暉、佐々木朗希といった先発ローテーションの一角として期待される4人が投げれば、今季から育成選手として加入した吉田凌が移籍後初ブルペン。途中からオリックス時代のチームメイト大下に球を受けてもらっていた。

前日139球投げた二保旭が、この日は練習メニューにピッチングのところに名前はなかったが、2日連続でブルペン入り。この日も捕手を座らせて114球を投げ込んだ。

昨季開幕前にトレードで加入しで大ブレイクを果たした西村天裕は、ブルペンで投球練習を行った。このオフは「真っ直ぐがどうしても垂れちゃうと合わせられて打たれるというのがあると思うので、キャッチャーミットが終着点ではなくて、その奥に突き刺さるイメージ、球の質というのをもう1個レベルアップを意識して自主トレでやってきました」とのこと。この日のブルペンでもその部分を意識して投げ、西村の球を受けた田村龍弘捕手から「強い球が多かったと言ってくれたので、それはやってきたことは出せていると思うので、そこはよかったです」と笑顔を見せた。

取材・文=岩下雄太

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