十両V尊富士、応援に感謝/五所川原など

母校の木造中学校を訪問し、相撲部員と写真に納まる尊富士(後列左)。隣は越後谷さん=2日、つがる市木造

 大相撲初場所で十両優勝を飾った尊富士が2日、地元の五所川原市役所や母校のある青森県つがる市を訪れ、場所中の応援に感謝した。後輩や後援者と交流した尊富士は「この結果には満足していない。もっと上の舞台で活躍できるよう稽古に集中して、良い姿を見せる」と、さらなる飛躍を誓った。

 尊富士は新十両で臨んだ初場所で13勝2敗の好成績を挙げ初優勝。春場所では入幕する可能性が出ている。

 最初に母校の木造中学校(つがる市)を相撲の恩師である越後谷清彦さん(61)=同市=と共に訪れた尊富士は、道場でまげを結う姿を見せながら後輩からの質問に答えた。

 相撲部主将の中野匠毅(しょうき)さん(2年)が「大相撲はきついですか」と聞くと、尊富士は「越後谷さんの方が厳しかった」と笑いを誘いつつ、「やらされても強くならない。言われているうちが花。それを理解した上で稽古する」と真剣にアドバイスを送った。

 続いて訪れた五所川原市役所では大勢の職員の拍手に迎えられ、思わず笑顔に。佐々木孝昌市長から活躍をたたえられ、「また皆さんに良い報告ができるように準備していきたい」と決意を述べた。

 夕方には同市後援会の設立総会が開かれ、十両昇進の祝賀会も開催。詰めかけたファンや後援者ら約200人を前にあいさつした師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士、つがる市出身)は、「稽古に精進して幕内、そして三役、大関、横綱と上まで目指して頑張ってくれると思う」と語り、弟子の活躍に期待。尊富士は「皆さん一人一人の応援があったから、十両で優勝することができた」と感謝の言葉を述べた。

© 株式会社東奥日報社