宮沢氷魚、“マエストロ”西島秀俊は「自然と僕たちから音を引き出してくれる」『さよならマエストロ』

By TV LIFE

日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(TBS系 毎週日曜 午後9時~9時54分)で、晴見フィルハーモニーのトランぺット奏者・森大輝役を演じる宮沢氷魚のインタビューコメントが到着した。

本作は、天才指揮者だったが“ある事件”で家族も音楽も失った父親・夏目俊平(西島)と、そんな父を拒絶し音楽を嫌う娘・響(芦田)が地方オーケストラを通して失った情熱を取り戻し、親子の絆と人生を再生させていくヒューマンドラマ。

宮沢が演じる大輝は、小学生のころから吹奏楽部で活動し、練習も人一倍熱心。しかし、音程は怪しく、感情がそのまま音に出てしまうため、演奏を台なしにすることも。また、普段は晴見市役所観光課に勤務していて、響とも職場仲間として次第に関係を深めていく。

『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』©TBS
宮沢氷魚 インタビュー

◆今作のオファーが来たときの率直な感想を聞かせてください。

素直にうれしかったです。日曜劇場のレギュラー出演は初めてで、今までいち視聴者として見ていたのですが、いつかレギュラーで出てみたいという思いがあったので、念願がかなってうれしかったです。
その際にプロットをいただいて読んだのですが、すごく明るい話になるだろうなという予感がしました。日曜の夜に自然と笑顔になるような、温かい話になるんだろうなと。僕もその一部となって皆さんを笑顔にすることができればと思い、参加させていただけて光栄です。

◆物語の中でもまさに笑顔を届けるようなキャラクターかと思いますが、大輝という役柄について教えてください。

僕が演じる森大輝という人物は、市役所の観光課で働いているすごくポジティブな青年です。普段の僕はそこまでスーパーポジティブというわけではないのですが、周りから僕といると笑顔になれると言われることが多々あり、そのあたりは大輝に近い部分もあるのかなと思っております。職場でもオーケストラでもとにかく前向きで、みんなを元気にする人物です。
物語の中では多くの人物と関係性があり、台本を読んでいると出番が多いというか、あ、ここにもいるんだなと(笑)。大輝を通して物語が進んでいくところもあると思います。自分自身の物語を発信するところももちろんあるのですが、大輝の行動や言葉を通して、別のキャラクターの物語も進めているため、大事な役割だと思っています。

◆西島さんと共演してみていかがですか?

西島さんとは2度目の共演なのですが、前作では共演シーンがほとんどなく、今作のようにガッツリやらせていただくのは初めてです。マエストロ役が本当にぴったりですね。西島さんからにじみ出ている優しさと真面目さなどがリンクしており、普段の西島さんにも見える要素といいますか、その魅力が役にも反映されているのではないかと思います。西島さんが指揮をされているところを見ると、演奏している僕も楽しくなってきて、自然と僕たちから音を引き出してくれる感覚があります。本当にご自身も楽しんでいるからこそ、僕たちにもその想いが伝わってくるのではないかと思います。

◆今作では芦田さんとの共演が多いと思いますが、いかがですか?

芦田さんとの共演は今作が初めてです。僕と年齢が10個違うのですが、すごく堂々とされていて、大人の魅力も持っていらっしゃって、もうなんでしょうね(笑)。安心感といいますか。芦田さんとのシーンはあちらがすごくしっかりされてるので、もう僕はそれに乗っかっていくだけです。役としても大輝は芦田さん演じる響に叱られたり、いろいろことを指示されたりということがあるので、純粋に僕はもう芦田さんについて行っているだけです。響さんからツッコまれることが多いのですが、そのツッコミもうれしくて(笑)。
僕も楽しんでいるのですが、見てくださる皆さんも楽しんでいただければと思います。

◆今作は楽器の演奏も大変かと思いますが、いかがですか?

僕はトランペットを担当しております。トロンボーンを学生の頃に吹いていたので、金管楽器ということに関しては経験はあるのですが、全く別物です。経験ある方はご存知かと思いますが、トロンボーンは口にくわえる鉄の部分が大きいんです。唇全体が覆われる感じで、そこに空気を通して振動を与えることによって音が鳴るのですが、大きいから空気が漏れることがないんです。それに対して、トランペットのマウスピースってなんでこんなに小さいのってぐらい小さくて(笑)。まずそこに空気を通すことがとても大変で、音は出るけど、高音が出せなかったり逆に低音が出せなかったり。いろいろな課題があったのですが、クランクインする2か月半前ぐらいから先生の方と一緒に練習をして、なんとかクランクインに間に合ったという感じでした。
その中で演奏するにしても、大輝というキャラクターを考えたときに、ただ演奏しているだけではなく、やっぱりそこにキャラクターが乗っかって、楽しそうに吹いていなければ駄目だと思いまして。うまく演奏しようという考えは一度捨てて、大輝らしく、一生懸命楽しく吹いている姿が皆様に伝わればいいなと思っております。

◆演奏シーン以外にもここを見てほしいというポイントがあれば教えてください。

見ていただきたいところはたくさんあるのですが、自分が出ているシーンでいいますと、玉山(鉄二)さん演じる古谷さんとの絡みというのが個人的に結構好きでして(笑)。
大輝と古谷さんは一緒のシーンが多いのですが、玉山さんがボケてくるといいますか、ちょっとコメディに振ったお芝居をすることがあるのですが、そこに乗っていくのがすごく面白くて。あまり言ってしまうとネタバレになってしまうので具体的には言えないのですが、ぜひ古谷さんと大輝のシーンを楽しみに見ていただければと思います。

◆タイトルの「アパッシオナート」にかけて、ついつい熱くなってしまうものを教えてください。

子供の頃から野球少年だったので、球場に行くとアパッシオナートします。大きい声を出して応援するし、盛り上がってきたら立ち上がって応援団の皆さんと一緒に声を出します。球場にいる時間、野球を見ている時間はかなりテンションが上がります。

◆視聴者へのメッセージをお願いします。

このドラマはいろいろな形の愛情に対して考えさせられる作品だと思います。家族の愛情であったり、友達同士の愛情であったり。あとは自分のことをどれだけ大事にし、自分を愛することができるかという。いろいろな形の愛について考えるきっかけを与えてくれる作品だと思いますので、皆様にもぜひそういった部分を感じていただければと思います。
また、そこに音楽が乗っかってくると余計なことを考えなくても、すごく素直に自分と向き合うことができるかと思います。
難しいことは考えずに、フラットな状態でぜひこのドラマをお楽しみください。

PROFILE

宮沢氷魚
●みやざわ・ひお…1994年4月24日生まれ。アメリカ出身。

第4話(2月4日放送)あらすじ

『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』©TBS

響(芦田愛菜)がバイオリンを弾くところを目撃した大輝(宮沢氷魚)、天音(當真あみ)、蓮(佐藤緋美)はその技術に驚く。大輝は響を晴見フィルに誘うが、響は演奏していたことは内緒にしてほしいと懇願。その代わりとして響はある条件を提示される。

一方、出前コンサートの会場で志帆(石田ゆり子)に会った俊平(西島秀俊)は、気になってオケの練習に身が入らない。そんな様子にドギマギしていた古谷(玉山鉄二)。実は古谷には俊平に隠していたある秘密があった。

そんな中、俊平と志帆が偶然鉢合わせてしまう。
5年ぶりに向き合った二人が話し合うこととは。
そして、そんな俊平を捜す謎の男(満島真之介)が現れ…。

番組情報

日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』
TBS系
毎週日曜 午後9時~9時54分

<キャスト>
西島秀俊、芦田愛菜、宮沢氷魚、新木優子、當真あみ、佐藤緋美、久間田琳加、大西利空
石田ゆり子/淵上泰史、津田寛治、満島真之介、玉山鉄二、西田敏行

<スタッフ>
製作著作:TBS
脚本:大島里美
音楽:菅野祐悟
撮影監督:神田創
音楽監修:広上淳一(東京音楽大学)
全面協力:東京音楽大学
企画プロデュース:東仲恵吾
プロデュース:益田千愛
演出:坪井敏雄、富田和成、石井康晴、元井桃

公式サイト:https://www.tbs.co.jp/sayonaramaestro_tbs/
公式X(旧Twitter):@maestro_tbs
公式Instagram:maestro_tbs

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