〈動画あり〉糖度高く芯ほど 雪下キャベツを収穫 牧区棚広

バックホーを使って雪をさらい、シャベルと手で掘り、雪下キャベツを収穫。今年は積雪1メートルほどで例年より少ないという(2日午後、牧区棚広)

熟成された甘みやみずみずしさを堪能できる「雪下キャベツ」が牧区棚広で収穫されている。農事組合法人棚広生産組合(羽深栄一代表理事)が新たな特産品として売り出している。

長野県小谷村の取り組みを見て、「同じ雪国なのでやってみよう」と6年前から試行に着手。昨年から本格的な販売を開始した。

棚広の畑(計10アール)で8月下旬に定植。そのまま雪の下で1カ月以上熟成させる。寒さから守るため、野菜自身が酵素を働かせ、でんぷんを糖に変えるため、糖度が増すといわれている。料理に使用する飲食店が増えている。

本年度は12月20日に降雪があり、1月下旬から収穫を始めた。計1200株で、昨年より200株増。今年は動物による被害も少ない見込み。

毎週金曜日午後に収穫し、その日の午後3時から棚広生産組合センター内で直売。翌土曜日にJA直売場「あるるん畑」(上越市大道福田)に出荷する。「ゆきひめ」の商品名で、重さ1キロから大きいものでは2キロ以上あり、葉につやがある。3月1日まで販売予定。価格は1キロ250円から。

同組合では特産品化し、地域活性を考えている。羽深一俊理事(78)は「今年の出来は良さそう。糖度が高く、芯ほど甘い」と勧めている。問い合わせは同組合(電090・6792・8139)へ。

組合の事務や作業に携わる益子泉さん(36、京都市出身)は同地の地域おこし協力隊。一昨年4月に家族4人で移住した。会員からも頼りにされる存在だ。「集落の方によくしていただき、感謝している。少しでもお役に立てれば」と話している。

拭いてきれいに整え、ラッピングする仕分け作業

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