米軍、報復攻撃開始 イラクとシリアで親イラン勢力標的

[ワシントン/ウィルミントン(米デラウェア州) 2日 ロイター] - 米国はヨルダンの米軍施設で米兵3人が死亡した攻撃への報復として、イラン革命防衛隊のほか、イランが支援する武装組織に関連するイラクとシリアの標的を空爆した。米軍が2日、発表した。攻撃は85カ所を超えるとしている。

米軍はイラン国内は攻撃していないものの、パレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘が継続する中、中東の緊張が一段と高まる恐れがある。

米軍は声明で、指揮統制センターのほか、ロケット弾、ミサイル、ドローン(小型無人機)の保管施設、兵站施設などを攻撃したと明らかにした。

バイデン大統領は、米軍を攻撃した武装組織に関連するイラクとシリアの施設への攻撃を指示したと表明。「われわれの対応はきょう始まった。タイミングと場所を選んで今後も継続する」とし、「米国は中東や世界のどこにおいても紛争を望んでいない。ただ、米国人に危害が加えられれば対応する」と述べた。

米当局者は、1月28日に発生したヨルダンの米軍施設へドローン攻撃について、米政府はイランが背後にいると判断したとロイターに明らかにしていた。

ただ、米国防総省はイランとの戦争は望んでいないと表明。イランのライシ大統領は米軍の報復攻撃に先立ち、イランは戦争を始めることはないとしながらも、威圧には断固として対応すると述べていた。

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