移動式温泉施設を能登地震の被災地へ 別府市と外郭団体、入浴サービスを提供【大分県】

能登半島地震の被災地に運ぶ予定の移動式温泉施設「幻想の湯」=2019年11月、別府市内

 能登半島地震の被災地を支援するため、別府市と市の外郭団体ビービズリンクは、移動式温泉施設「幻想の湯」を現地に運び、被災者に入浴サービスを提供する。別府でくみ上げた湯と、石川県内の温泉を利用する。4日に出発し、3月上旬まで活動する。

 市観光課によると、被害を受けた各自治体に支援を申し入れ、能登町と珠洲市から要請があった。2月7~20日に能登町、22日~3月6日に珠洲市に入る。

 移動式施設はビービズリンクが所有。送風機で立ち上げるエアーハウス型で、広さ約87平方メートル。男女別の浴槽(縦2.2メートル、横3メートル、深さ0.7メートル)がある。それぞれ一度に大人7、8人が入浴できる。男女合わせて1日当たり約250人の利用を見込む。

 保温性の高いタンクを備えたトラックに、初日分の湯として別府市内の温泉約10トンを積んで輸送する。2日目以降は石川県七尾市の和倉温泉から運ぶ。

 別府市観光課の牧宏爾(こうじ)課長(53)は「現地では週に1回ほどしか入浴できないと聞いている。湯に漬かって心も体も癒やしてもらいたい」と話した。

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