吉兆をテーマとする半立体イラストレーションを手がける金田尚久さん(36)の初めての個展が5日まで、茨城県ひたちなか市共栄町のギャラリーサザで開かれている。招き猫や鬼瓦などを独自の技法で表現した力作約30点が並ぶ。
金田さんは同県常陸太田市在住。他にない表現を模索する中で、発泡スチロールと粘土で半立体的に造形、アクリル絵の具で着色する方法にたどり着いた。カラフルな樹脂やラメ、ライトなどさまざまな素材を取り入れ、遊び心あふれる作品を作り出している。
大きく突き出した牙など迫力ある造形が見どころ。青海波模様の上に、波のパーツを観音開きに取り付けた「TAI 2」は、半立体の構造を生かして波の重なりを表現した作品。「(縁起物は)はやり廃りがなく、変わらないのが魅力。楽しい気持ちになってもらえれば」と話している。