2024年から始まる新しいNISAの制度概要
NISAでは、非課税口座(NISA口座)を経由して株式や投資信託といった金融商品を購入しますが、2024年以降に新しい制度に改正されます。新しいNISAの制度概要は図表1のとおりです。
【図表1】
金融庁「新しいNISA」より筆者作成
投資未経験者の割合
日本証券業協会の「NISA口座開設・利用状況調査結果(2023年9月30日現在)について」による投資未経験者の割合は、つみたてNISA口座開設者が90.9%、一般NISA口座開設者が52.9%です。つみたてNISA、一般NISAのいずれも半数を超えており、投資未経験者の割合が高いことが分かりました。
20歳代~50歳代を中心にNISA口座数が増加の傾向
NISA口座数は、同調査によると20~50歳代を中心に増加の傾向とのことです。
2023年9月末時点における20歳代〜50歳代のNISA(一般・つみたて)口座数は、図表2のとおりです。
【図表2】
日本証券業協会「NISA口座開設・利用状況調査結果(2023年9月30日現在)について」より筆者作成
毎月の掛金の決め方
NISAの毎月の掛金は、いくらくらいにするのがよいなどの明確な答えはありません。ただし、同調査では、つみたてNISA口座と一般NISA口座での買付額の推移(2023年9月末時点)を図表3のように伝えています。
【図表3】
日本証券業協会「NISA口座開設・利用状況調査結果(2023年9月30日現在)について」より筆者作成
図表3から平均掛金を単純計算すると、つみたてNISAは「8869億円÷623万口座=約14万2360円(9ヶ月)」、一般NISAは「2兆8260億円÷734万口座=約38万5014円(9ヶ月)」です。掛金の決め方が分からない場合はこれらを参考にイメージしてみてもよいでしょう。
余裕資金を積み立てする
NISAの毎月の掛金は、収入のなかから生活費などを差し引いた後の余裕資金内で行うようにしましょう。無理な金額で積み立てた場合、途中で続けられなくなる可能性が高いからです。金額に悩んだ場合は100円などの少額から始めてみて、後に増額してもよいでしょう。
目標金額と積立期間から算出する
NISAの毎月の掛金を決められない場合には、金融庁の「資産運用シミュレーション」を活用してみてください。「将来いくらになる?」からは最終積立金額、「毎月いくら積立てる?」からは毎月積立金額、「何年間積み立てる?」からは積立期間というようにシミュレーションを行えます。最終的にどのくらいの金額をどのくらいの金額で積み立てたいのかから、毎月の掛金を決めるのも方法の一つです。
長期運用するほど複利効果が大きいので少額でも早めに始めてみよう
NISAは投資未経験者の割合が高く、思い立ったタイミングで始めるとよいでしょう。長期運用するほど複利効果が大きいため、少しでも早いうちに始めることを検討してください。毎月の掛金に悩んだら、金融庁の「資産運用シミュレーション」から毎月の積立可能な金額や、いつまでにどのくらいの金額を積み立てたいのかなどから、適切な金額を決めてみてもよいでしょう。
出典
金融庁 新しいNISA
日本証券業協会 NISA口座開設・利用状況調査結果(2023年9月30日現在)について
金融庁 資産運用シミュレーション
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー