触れよう 最先端「デジタル×アート展」3日から青森県立美術館で開幕

化石からよみがえった恐竜の姿を拡張現実で楽しむことができる大型ARアート作品

 拡張現実(AR)などのデジタル技術を活用したアート作品を集めた展覧会「デジタル×アート展」が3日から、青森市の県立美術館コミュニティギャラリーAで開かれる。県内のクリエーターらが制作した個性あふれる作品が並び、最先端のデジタル技術とアートが融合した世界を楽しむことができる。11日まで。

 展覧会は、進化が著しいデジタルアートの分野に興味を持ってもらおうと、県が初めて企画。シロクマが氷の箱の中で立体的に動いているように見えるだまし絵、恐竜の化石の絵をタブレット端末にかざすとねぶた祭の音色とともに肉体がよみがえる大型ARアート作品のほか、県内のクリエーターや一般県民による小作品も展示した。

 2日の内覧会では、シロクマのだまし絵を手がけた東京の制作会社「リ・インベンション」代表取締役の太田啓路さん(46)が「地球温暖化が問題視される中、SDGs(持続可能な開発目標)の心を持ってほしいという願いを込めた」、恐竜の大型ARアート作品を制作した青森市のゴローちゃん(48)が「青森らしさを出したので、見た人がクスッと笑って少しでも幸せになってくれれば」とあいさつ。

 ARアート作品「願花慰(げんかい)」を出品した青森大ソフトウェア情報学部1年の倉知哲平さん(19)は「デジタルアートに触れる機会があまりなかったので、貴重な経験ができた。将来はゲームクリエーターを目指す」と意気込んだ。

 入場無料。時間は午前10時~午後4時半(最終日は午後4時)。

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