「莉の対」に最優秀作品賞 ロッテルダム国際映画祭

ロッテルダム国際映画祭で最優秀作品賞を受賞し、トロフィーを持つ田中稔彦監督(左)と主演の鈴木タカラさん=2日、オランダ・ロッテルダム

 オランダで開催されている第53回ロッテルダム国際映画祭の授賞式が2日夜(日本時間3日未明)開かれ、田中稔彦監督の「莉の対」(れいのつい)が最優秀作品賞のタイガーアワードを受賞した。ロッテルダムは世界三大映画祭に次ぐ位置付けの映画祭。

 「莉の対」は東京と北海道が舞台で、自分の存在の希薄さを感じている女性(鈴木タカラさん)が、耳の聞こえない風景写真家(田中監督)に自身のポートレート撮影を依頼して始まる物語。日本では今年春に公開予定。

 田中監督は俳優などを経て今作で長編初監督。授賞式で「こうして今、素晴らしいキャストたちとここに立っていることが、ただただ信じられません」と喜びを語った。

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