豆まきで「おにーそと」!ナゾのかけ声の答えは『お殿様』の名前にあり 福島

2月3日は節分。福島県のちょっと珍しい豆まきに関する記事を再公開します。(初出:2023年2月6日/肩書は当時のまま)

「節分」に、みなさんは何の豆をまきますか?気象情報のウェザーニュースの調査によりますと、北海道と東北では「落花生」をまくと回答した方が最も多くなりました。

全国落花生協会によりますと、「考えられる理由は、雪の中にまいたとき、落花生の方が見つけやすく、後で食べることを考えると、殻に入った落花生の方が衛生的だから。」とのことでした。

他にも、福島県内にはちょっとめずらしい節分がありました。

ナゾのかけ声「おにーそと!」

節分とは「季節を分ける」という意味があり、「この時期は邪気が入りやすい」と考えられ、邪気を払うために豆まきが行われるようになったと言われています。

さて、豆まきのかけ声といえば「鬼は~外!福は~内!」ですよね?

しかし、中通り北部に位置する二本松市内で、地元の方に実際に豆をまいてもらうと・・・。

おにーそと!

おにーそと!

おにーそと!

ん?「おにーそと?

Q.小さいころからおにーそとなの?「はい。」
Q.鬼は外って言ったりしない?「しない」
「二本松市民はみんなそう」

なぜ、二本松市ではこのかけ声なのか。

二本松市役所で話を伺うと・・・

二本松市文化課・渡邉誠斗さん「なぜかと言いますと、江戸時代まで遡る。藩主の名前が「丹羽(にわ)」という姓を用いているので「おにわそと」といってしまうと、丹羽様を外に出したということで、大変恐れ多いということです。二本松では鬼は外と言わず「おにーそと」と伝わったと言われている」

そんな渡辺さんも・・・「おにーそと!」

そして、県内では「日本一早い」と言われる豆まきも行われているんです。

日本一早い豆まきには景品も

白河市にある鹿嶋神社。およそ30年前から続いている「節分追儺(ついな)祭」。行われたのは、1月22日です。

鹿嶋神社宮司・和知延さん「1日でも早く春が来たらいいなという要望がありまして、いつの間にか2週間前倒しでやることになった」

まかれている豆の袋の中には、食事券や文房具などの景品の引換券が入っていて、子どもから大人まで、およそ300人が福を拾いにやってきました。

豆まきが終わると、とった豆の袋の数と、引換券が入っているかどうか確認します。

訪れた人「いっぱい取ってゲットした」
訪れた人「たのしかったです!」
訪れた人「今年厄年で厄を払いたいと思い参加しました。すごくたのしかったです」

鹿嶋神社宮司・和知延さん「寒い中みなさんに福を拾いに来ていただいて大変ありがたいと思っている」

最後に、鹿嶋神社の和知さんに豆まきの方法を聞きました。

①まずは、家の中のこもった気を全部抜くため、思い切り窓を開けます。 ②奥の部屋からまいていき、撒いた部屋から扉を閉めます。 ③最後に玄関で外に向かって豆を投げるんだそうです。

【Nスタふくしま・2023年2月3日放送】

© 株式会社テレビユー福島