杉山さん(千葉)が3連覇 龍の里・龍神村で「龍の造形大賞」、和歌山・田辺市

最優秀作品賞に選ばれた杉山幸則さんの「龍心」(和歌山県田辺市龍神村柳瀬で)

 和歌山県田辺市龍神村の「龍の里づくり委員会」(伊藤研治委員長)による「龍の造形大賞リターンズ2023」の入賞作品8点が決まった。最優秀作品賞には杉山幸則さん(千葉県)の作品「龍心」が選ばれた。杉山さんの最優秀作品賞受賞は初回から3回連続。

 「龍の造形大賞」は、フィギュア製作会社として世界的に有名な「海洋堂」(大阪府)の協力で開いており、開催は3回目。県と田辺市が後援し、龍神村の住民有志が出資した「株式会社龍神村」も協力している。

 今回は全国から52点の応募があった。龍神村柳瀬の交流拠点「DRAGON PARK(ドラゴンパーク)」で1月20~25日に展示会を開き、期間中に審査した。

 審査委員長は海洋堂専務の宮脇修一さん、審査委員はフィギュア造形師の大山竜さん、海洋堂所属造形作家の古田悟郎さんと「ねんど星人」さん、チェーンソー彫刻家の城所ケイジさん、美術家で龍神村文化協会長の奥野誠さんが務め、一般からの公募審査員3人とともに入賞作品を選んだ。

 杉山さんの作品は高さ80センチ、幅123センチ、奥行き76センチの大作で、紙粘土と合成樹脂で制作。前面と後面にそれぞれ空を飛ぶ「龍」を配置し、細部まで作り込んだ技巧を凝らせた作品となっている。最優秀作品賞だけでなく、展示会の来場者による投票で選んだ「みんなで選ぶ龍の里賞」も受賞した。

 寸評で宮脇さんは「造形力、彩色力、表現力、圧倒的な作品。前回の作品も良かったが、それよりもっと進化していることもすごい」と評価。他の審査委員も「龍の塗装が面白い」「空間の切り取り方がすごい」などと評した。

 入賞作品は、株式会社龍神村のホームページで発表している。表彰式は18日に龍神村柳瀬の「龍神村Dragon Museum(ドラゴンミュージアム)」で開く。

 最優秀以外の入賞者は、次の皆さん。()内は作品名。

 【優秀作品賞】東京都・宇野秀一郎(龍巻たつまき)

 【審査員特別賞】東京都・佐藤央(仙峡の白龍)

 【審査員賞】神奈川県・原子和臣(たゆたう龍の唄)

 【入賞】東京都・ウラキユウト(廻り生まりて)▽和歌山県・桑原花菜子(悪神龍)

 【和歌山県知事賞】東京都・まさゆき(龍泉郷)

 【田辺市長賞】香川県・熊(龍石)

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