【マリメッコ】のウニッコ柄が60周年! 自分好みに着こなす秘訣は──?

フィンランドのデザインハウス「マリメッコ(Marimekko)」は日本にファンが多いことで有名です。ブランドの象徴ともいえる、有名なウニッコ(Unikko)柄が2024年に60周年を迎えます。この節目を記念してウニッコモチーフを用いたアイテムがいろいろと登場。今回は2024年春夏コレクションを参考に、ウニッコを自分好みに着こなすスタイリングをご案内します。

アイコニックなオリジナル柄「ウニッコ」

Marimekko 出典:マリメッコ

ウニッコは花を抽象的に描いた、「マリメッコ」のオリジナル柄です 。全体に丸みを帯びていて、やわらかい雰囲気を備えています。図案化したおかげで、フラワーモチーフでありながら、一般的な花柄よりずっとアートライクな見え具合に。デザインのバリエーションが広がっています。多彩な色や柄が用意されていて、好みのテイストに合わせて取り入れやすいのもウニッコのいいところです。

ニット×プリーツスカートでロマンティックカジュアル

Marimekko 出典:マリメッコ

ウニッコ柄を編み込んだニットトップスに、プリーツスカートを引き合わせました。同じウニッコ柄を異なる素材で上下でコーディネート。ニットトップスに濃いピンクを組み合わせて、ロマンティックカジュアルなムードに仕上げました。大きめのモチーフが効いて、アートのような佇まいに。スカートのプリーツが歩くたびに揺れて、ウニッコ柄に躍動感を添えてくれそう。足元に白ブーツを迎えてニットトップスの白と絶妙な色合わせに整えました。

シャツワンピ×スカートの落ち感スタイリング

Marimekko 出典:マリメッコ

モチーフで服を埋め尽くす「総柄」は主張が強く見えがちですが、色数を減らしたり、輪郭線をぼかしたりすれば、印象を抑えやすくなります。着て行ける場面が広がり、着回しに重宝です。シャツワンピースとスカートのセットアップに、目立たないアレンジでウニッコ柄を忍び込ませました。淡いブルーの涼やかなトーンを邪魔しない、控えめな総柄が繊細な表情を帯びさせています。ロング丈の上下を組み合わせて、きれいな落ち感を引き出しました。

アートをまとう気分で ビッグモチーフを着こなす

Marimekko 出典:マリメッコ

「マリメッコ」の柄は美術作品のような佇まいだから、大ぶりサイズで取り入れると、アートをまとうような感じが漂います。ビッグモチーフを上品に見せるコツは色数を抑えることです。淡いクリーム系のシャツに、黒いウニッコを配したシャツは控えめなバイカラー(2色使い)のおかげで、特大サイズの柄なのに、静かでシックな風情。むしろ落ち着きや知性を醸し出しています。首まわりにスカーフで彩りを添えて、視線を引き上げているのも巧みな小技です。

1枚で着映え力抜群のワンピースでレトロフェミニン

Marimekko 出典:マリメッコ

花柄ならではのフェミニン感を宿しているウニッコを、そのまま装いの「主役」に位置付ける着方も選べます。たっぷりした面積に迎えるにはワンピースがおすすめ。全身でウニッコをまとえば、あでやかさと気品がダブルで備わります。シンプルなシルエットの長袖ワンピースに配したビッグモチーフは堂々とした印象までもたらしました。締め付けられないゆったりしたシルエットもウニッコの魅力を引き立てます。足元は黒ブーツで引き締めて、レトロフェミニンな仕上がりです。

60年迎えたウニッコ柄 広く支持される理由

Marimekko 出典:マリメッコ
Marimekko 出典:マリメッコ

服に生かせば、装いのムードメーカーになるウニッコ柄は、小物類でもアクセントになってもらえます。ウニッコ柄のバッグはバリエーションがいろいろ。ダークカラーに溶け込ませたり、浮き彫り風の加工であしらったりしたバッグは目立ち過ぎないから、出番を選びません。飾り気を抑えるミニマルやクワイエットラグジュアリーといった今のおしゃれトレンドにもマッチ。よく見ればウニッコ柄が浮かび上がって見える仕掛けがエレガンスを薫らせてくれます。

1951年に創立された「マリメッコ」は70年を超える歴史を持つデザインハウスです。独創的なプリントや色使いで広く知られています。時代に流されることのない、機能的でわかりやすいデザインがファンを引き付けてきました。気持ちが弾むような大胆なプリントと色使いが持ち味。幅広いアイテムをそろえたライフスタイルブランドとして日本でも人気があります。

ブランドアイコン的なウニッコ柄は64年にプリントデザイナーのマイヤ・イソラが生み出しました。ウニッコをはじめ、「マリメッコ」が送り出してきたプリントデザインの数は通算で3500種類にものぼります。アイコニックなプリント柄はどれもタイムレスな魅力を備えているから、流行やシーズン、年齢などに関係なく、自分らしくまとえます。記念すべき「ウニッコイヤー」をきっかけに、「マリメッコ」の素敵なモチーフでおしゃれを華やがせてみませんか。

ファッションジャーナリスト 宮田理江

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