朝鮮人追悼碑「日本に不要」 自民杉田氏、歴史修正扇動

自民党の杉田水脈衆院議員

 自民党の杉田水脈衆院議員は3日付のX投稿で、過去の教訓を伝える各地の朝鮮人労働者追悼碑を取り上げて「うそのモニュメントは日本に必要ありません」と書き込んだ。県立公園の追悼碑撤去に踏み切った群馬県の動きに呼応している。歴史修正主義やレイシズムをあおる言説で、強い批判を招きそうだ。

 投稿で杉田氏は、群馬県が追悼碑撤去工事を終えたと伝える新聞記事を引用し「本当に良かったです」と強調。「日本国内にある慰安婦や朝鮮半島出身労働者に関する碑や像もこれに続いてほしい」と訴えた。所在地の自治体や住民は群馬県を見習い、撤去に動くべきだとの趣旨。

 群馬県の碑撤去を巡っては、犠牲者と朝鮮民族への冒涜であり、負の歴史を否定する恥ずべき行為だとして、反対運動が起きていた。県は現場の公園を閉鎖し、2日までに取り壊した。碑には「記憶 反省 そして友好」と刻まれていた。

 杉田氏は投稿で「京都にある徴用工像」の画像も添付。「私有地ということで、撤去できない状態」「こちらも早く撤去できればいいのですが」などと記した。

群馬県立公園「群馬の森」の朝鮮人労働者の追悼碑(1月27日、上)。同県が行政代執行で撤去し更地となっていた=3日午後、群馬県高崎市

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