TGC和歌山 2024年も和歌山市で開催

日本で最先端のガールズファッションやカルチャーをトップモデルやタレントが世界に向けて発信する「TGC WAKAYAMA 2024」がきょう(2月3日)、和歌山市で開かれ、10代から20代の若者を中心に、多くの観客が会場となった和歌山ビッグホエールを訪れ、最先端のファッションや音楽などを堪能しました。

TGC和歌山は、2005年に始まった東京ガールズコレクションを地方に拡げようという「TGC地方創生プロジェクト」の一環として、地元のジュエリー会社やベンチャー企業などによる実行委員会が、和歌山市と和歌山県との共催で開催し、和歌山市での開催は2年連続となりました。

和歌山ビッグホエールに設けられたステージでは、関西出身の中条あやみさんが、去年に続いてトップバッターを務めたほか、今回、初登場の女優でモデルの新川優愛(しんかわ・ゆあ)さんらもランウェイを歩き、ステージを飾りました。

今回のTGC和歌山は、「With PRIDE(ウィズ・プライド)」をテーマに、最先端のファッションとともに、和歌山の自然や食、伝統文化や多様性を発信する内容で、和歌山県のステージでは、小学生以上の県民を対象にした審査で101人の中から選ばれた、障害のある人や、LGBTQ・性的少数者を含む13人が、人気モデルの藤井サチさんらとともに、ダンスのパフォーマンスを披露し、障害の有無や性別などに関らない、多様性を認め合う社会の実現をアピールしました。

後列・左端が岸本知事、後列・中央が榎本さん、車いすの2人が髙田兄妹

このうち、小学生の頃に男性としての自分の性別に違和感を覚え、中学を卒業後、心と体の姓が一致しない、トランスジェンダーであることを周囲にカミングアウトした榎本(えのもと)りまさん19歳は、ステージの後、「舞台に上がった瞬間、緊張もなく、自分のイメージ通りにパフォーマンスできました。インスタグラムなどのSNSで私を理解してくれる1万人のフォロアーがいるので、きょうのステージを弾みにして、これからも発信していきたい」と話しました。

また、いずれも車いすでの生活を送っている、双子で兄の髙田英樹(たかだ・ひでき)さん28歳と友紀子(ゆきこ)さんの2人は、「楽しかったし、貴重な経験ができました。みんなに観てもらえるよう大きく手を広げて頑張りました」「憧れの舞台で共生社会をアピールできてうれしかった。これからも、私が主催するお話会で、双子の兄と一緒に、次世代の皆さんにも障害の有無に関係のない社会の大切さを伝えていきたい」と話していました。

また、ステージを見守った和歌山県の岸本周平知事は、「ステージでは、練習の成果が出ていて、見ていてワクワクしました。2月から和歌山県でもパートナーシップ宣誓制度が始まる中で、多様性を重んじる和歌山県をこのステージで発信できたので、これからも県の施策の中心に置いていきたい」と話していました。

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