「復讐とは言わない」韓国を救ったソン・フンミン、2試合連続120分の激闘制し2015年決勝のリベンジも想いは64年ぶりの優勝へ「いかなる言い訳も許されない」

チームを救ったソン・フンミン[写真:Getty Images]

韓国代表のキャプテンを務めるFWソン・フンミンが、オーストラリア代表戦を振り返った。アジアサッカー連盟(AFC)公式サイトが伝えた。
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2日、アジアカップ2023の準々決勝が行われ、韓国はオーストアリア代表と対戦。優勝候補同士の大一番となった。

オーストラリアと韓国は試合日程に差があり、コンディション的にはオーストラリアが有利な状況。その通り、前半のうちにオーストラリアが先制する。

苦しい中でも粘り強く戦う韓国。それでもオーストラリアを押し切ることができず、1-0のまま後半アディショナルタイムに突入。そのまま敗れるかと思われたが、ソン・フンミンがボックス内に仕掛けると相手のファウルを誘いPKを獲得。ファン・ヒチャンが決めて、土壇場で追いついた。

2試合連続での延長戦に突入となった中、延長前半にボックス際でFKを獲得すると、ソン・フンミンが壁の上を越す完璧なキックで沈めて逆転。そのまま逃げ切り、2-1で勝利を収めた。

韓国は、2015年大会の決勝に進出したが、開催国でもあったオーストラリアに敗れて優勝を逃すことに。1960年大会で優勝したのが最後であり、アジアの頂点には64年立っていないこととなる。

ソン・フンミンはオーストラリアを下したことで9年前のリベンジを果たしたが、「僕はこれを復讐とは言わない。でも、確かに2015年は痛い思いをした。本当に痛かった。あの日、僕たちにはとても良いチャンスがあったのに、僕は結果に本当にガッカリした選手の1人だった」と当時を回想した。

「でも、それはフットボールの一部であり、それらの経験は、僕が人として、そしてフットボーラーとして成長するのに本当に役立った。それが僕をこの道に導いてくれた」

「今日は2015年の決勝の試合に関するものではなく、この大会での僕の目標とチームとしての目標に関するものだった。僕の頭の中にあったのはそれだけだったけど、目標達成にまた一歩近づいたことを嬉しく思う」

当時のリベンジではなく、今大会で優勝するために必要な勝利を求めた結果だとしたソン・フンミン。ラウンド16でもサウジアラビア代表とPK戦までもつれる激闘を制しており、優勝候補を連続で撃破した。

どちらの試合も後半アディショナルタイムまでリードを許していた中での復活げき。「ゾンビチーム」と呼ぶ声もある中で、ソン・フンミンはなんと呼ばれても良いとコメント。結果が大事だとし、チームの結束力は高まっているとした。

「最も重要なことは結果を出すこと。どんな名前をつけたいかということは重要ではない。僕が確信を持って言えることは、これにより僕たちの団結力はさらに強まるということだ」

「120分間プレーすることは難しく簡単ではないけど、選手たちが見せているスピリットが僕たちを団結させてくれる。僕たちの強みは、1つのチームであることだと自信を持って言える」

「僕たちはみな、これで1つになった。それが本当に重要であり、僕たちが示しているスピリットであり、みんなが注目すべきものだ」

ただ、2試合連続での延長戦は流石に負担が大きい。それでも、国のため、チームのために優勝しか考えていないと残り2試合へ意気込みを語った。

「サッカー選手になってから、2試合続けて120分間プレーしたことは初めてだと思う。でも思っているほど悪くはない」

「重要なのはメンタリティや頭で何を考えるかだ。でも、今僕は国のためにプレーしているし、その国に属しており、いかなる言い訳も許されるべきではない」

「明日以降、ドーハに残るのは4チームだけになる。そして4チームのうち、トロフィーを掲げるのは1チームだけだ。そのトロフィーを目指して戦いたい」

「疲れているなどと言い訳の余地はない。僕たちはトロフィーを勝ち取り、それを家に持ち帰るために前進するつもりだ」

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