【速報】思い出の母校、13年ぶりに開放 原発事故後初 福島県大熊町

東京電力福島第1原発事故により帰還困難区域が残る福島県大熊町は、閉校した町立熊町小の校舎を、当時の在校生らに事故後初めて開放した。老朽化で危険になる前に学用品などを引き取ってもらうためで、3日は報道陣に様子を公開。訪れた人は懐かしい教室で足を止めたり、友人との再会を喜び合ったりした。町は校舎を解体しない方針で、保存方法を検討している。津波で亡くなった木村汐凪(きむら・ゆうな)さん=当時(7)=の父紀夫(のりお)さん(58)は「教室にある方が汐凪を感じられる」として、娘の荷物はそのままにしておいた。現状での保存を望んでいる。
旧熊町小には2010年5月時点で約330が在籍していた。事故後の11年4月、役場機能の移転に伴い会津若松市で学校を再開。大熊町で避難指示が解除された区域に義務教育学校を開校するとして、22年3月に閉校した。

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