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節分の3日、鬼役の氏子たちがたいまつを手に踊って厄をはらう「追儺式」が、長田神社(神戸市長田区)であった。火の粉を散らしながら舞う勇壮な姿に約千人が見入った。
室町時代から続くとされる伝統行事で、兵庫県の重要無形民俗文化財。豆で追い払われる鬼とは異なり、神に代わり災いをはらう「善鬼」が出てくる。
ほら貝の長い音色が響き、「一番太郎鬼」が登場。炎がゆらめくたいまつを持ち、「ドン」と舞台を力強く踏みしめた。赤鬼や青鬼もそろい、たいまつを振りかざすと、境内を埋めた観客から拍手が起こった。
今回は初めて、事前に募った市民40人が舞台上で鬼からおはらいを受けた。同区の五位の池小4年下橋望祢さん(10)は「初めは少し怖かったけど、鬼が力強くてかっこよかった」。弟で同小2年の椋君(8)は「毎日、元気に過ごせるようにお願いした」と話した。(千葉翔大)