いてつく地峡風耐えろ 湯田ダム管理事務所 29日まで体験イベント【西和賀】

湯田ダム周辺の風の強さを感じられる地峡風体験

 西和賀町杉名畑の北上川ダム統合管理事務所湯田ダム管理支所は29日まで、ダム周辺で吹き荒れる冬の風物詩「地峡風」を体験できるイベントを開いている。

 地峡風は、日本海側から吹く西風が奥羽山脈からなる狭いV字谷を通過する際に風速が増大する現象。同イベントは「風の通り道」を感じてもらおうと毎年企画しており、風の強さや風向きが分かる吹き流しを希望者に貸し出す。吹き流しの角度は風速4メートルで45度、6メートルで65度、8メートルで80度、10メートル以上で90度となるのが目安。体験した人には、カードサイズの地峡風体験証明書をプレゼントする。

 同支所によると、2023年1、2月の59日間のうち、台風の「強風域」とされる最大瞬間風速15メートル以上を記録した日は39日、「暴風域」となる同25メートル以上は8日あり、最も強い日は同30.5メートルだった。昨年実施した同イベントは59人が来場したという。

 体験は午前9時から午後4時30分まで。土日・祝日も対応可能で、事前の申し込みは不要。希望者には湯田ダムカードや仙人発電所カードも配布する。

 佐々木大支所長は「この時期は風の強い日が多く、台風並みの強風を感じられる。雪の日は猛吹雪となるので防寒着が必要で、交通状況にも注意してもらいたい」と話している。

 問い合わせは同支所=0197(74)2011=へ。

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