<レスリング>【パリまであと半年・特集】アジア予選に挑む階級・展望(男子フリースタイル86kg級)

史上初めて3年の間隔で開催される2024年パリ・オリンピックまで、2月5日であと半年となる(レスリング競技の場合)。昨年9月の世界選手権(セルビア)で各階級5選手の出場枠が埋まり、この春、大陸選手権(2月末~4月中旬)と世界最終予選(5月9~12日、トルコ・イスタンブール)で激しい争いが行われる。

日本は、男子8階級で出場枠獲得を目指す。約2ヶ月半後に迫ったアジア予選(4月19~21日、キルギス)の勢力分布を探った。


男子フリースタイル86kg級

《日本代表》石黒隼士(自衛隊)/《アジアの出場枠獲得国》イラン、カザフスタン、ウズベキスタン

2021年からアジアの大会で優勝しているイランとカザフスタンのほか、ウズベキスタンが出場枠を獲得済みという追い風が吹いている。

残る強豪選手としては、昨年のアジア大会2位のディーパック・プニア(UWW=インド)が挙げられる。1月のザグレブ・オープン(クロアチア)は10位に沈んだが、世界3位のカザフスタン選手に負けた結果。3強がいないアジアを制する力はあるだろう。

▲2019年には世界2位になっているディーパック・プニア(インド)。石黒隼士の最大の強敵となるか=2020年アジア選手権

マゴメド・シャリポフ(バーレーン)は世界選手権で5位となり、そのあとの特別試合で敗れた。アジア大会は、ディ-パック・プニア(インド=前述)に2-3で敗れるなどして5位。プニアと互角に闘える実力からして出場枠獲得にからむ力はあるだろう。

世界選手権7位のバトエルデネ・ビャムバスレン(モンゴル)、アジア大会3位のダウレトムラト・オラズギリョフ(トルクメニスタン)は、組み合わせに恵まれての成績という面が強い。

昨年のアジア選手権で銅メダルを獲得した石黒隼士(自衛隊)は、インドとバーレーンの壁に挑むことになりそう。


2023年アジア大会

[1]Yazdani Charati, Hassan Aliazam(イラン)
[2]Punia, Deepak(インド)
[3]Shapiev, Javrail(ウズベキスタン)
[3]Orazgylyov, Dauletmurat(トルクメニスタン)
[5]Byambasuren, Bat-Erdene(モンゴル)
[5]Sharipov, Magomed(バーレーン)


2023年アジア選手権

[1]Dauletbekov, Azamat (カザフスタン)
[2]Karimimachiani, Alireza Mohammad (イラン)
[3]Islomov, Bobur(ウズベキスタン)
[3]石黒隼士(日本)
[5]Lin, Zushen(中国)
[5]Chow, Weng Luen Gary(シンガポール)


2022年アジア選手権

[1]Dauletbekov, Azamat (カザフスタン)
[2]Punia, Deepak(インド)
[3]Mostafavi, Alanjagh Mohsen (イラン)
[3]Islomov, Bobur(ウズベキスタン)
[5]Usupov, Saiakbai(キルギス)
[5]Kim, Gwan-Uk(韓国)

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