「福は~内!」宝塚・中山寺 恒例『節分会』に7000人 豪快な掛け声響き、福豆授かる

盛大に行われた中山寺「星祭節分会」<2024年2月3日 13時22分撮影 兵庫県宝塚市>

観音霊場・安産祈願の寺院として知られる真言宗大本山・中山寺(兵庫県宝塚市)で3日、恒例の「星祭節分会(ほしまつり・せつぶんえ)」が開かれた。

【画像】恒例!中山寺「節分会」

毎年本堂の前に高さ5メートルのやぐらを組み、「福豆」に福を授かろうと多くの参拝客で賑わう。今年は参拝者への福豆は4万5000袋が用意された。

中山寺では、古くから伝わる追儺式(ついなしき・1年の厄を祓い、その年の幸せを願う儀式)で、女性が扮する観音菩薩が、貪(とん・むさぼり)・瞋(じん・いかり)・痴(ち・おろか)の3匹の鬼(煩悩)を諭し、子宝に恵まれ、金銭に恵まれ、健康で長生きに恵まれることを意味する「福・禄・寿」の善神に変わるさまを現代風にアレンジした寸劇が繰り広げられた。

観音菩薩の役は、兵庫県尼崎市の大学生・氏本聖(うじもと・ひじり)さん(20)。はじめは緊張した面持ちだったが、しだいに“鬼さばき”にも慣れてきた。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2021~22年は“豆渡し”を行い、豆まきは昨年(2023年)に復活した。宝塚歌劇のおひざ元らしく、タカラジェンヌによる華やかな豆まきが行われた時期もあった(今年は出演せず)。

今年(2024年)の豆まきのゲストには、阪神やオリックスで投手として活躍した元プロ野球選手の能見篤史さん、フリーアナウンサー・桑原征平さん、宝塚市観光大使・サファイアが招かれ、大勢の福男・福娘による「鬼は外、福は内」の掛け声とともに、豪快な豆まきが行われた。

この日、13時からの第1部には4000人、15時の第2部には3000人の計7000人が“福”を求めて中山寺に。兵庫県警・宝塚署は25人の警察官を動員して警備に当たり、大きな混乱はなく大盛況のうちに終了した。

兵庫県宝塚市の30代の「ママ友」2人は、いずれも2歳の男の子を連れて節分会に。「地元ながら、節分は初めてでした。こんなにたくさんの方が来られるとは思わず、子どもたちも人の波に圧倒されるわ、鬼を怖がるわで大変でした。子育て奮闘中の私たち、今年の目標を立てる余裕もありませんでしたが、まずは健康第一で過ごせれば。子どもたちを出産するときは、中山寺で安産祈願をしたんですよ」と微笑んだ。

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