NHKでは、4月からテレビアニメ「烏は主を選ばない」（日時未定）を放送する。主人公の少年・雪哉役を田村睦心、雪哉が仕える美貌の若宮役を入野自由が演じることが決定。さらに、監督・京極義昭氏のほかメインスタッフ、キービジュアルとプロモーションビデの第1弾が公開された。
「烏は主を選ばない」の原作は、阿部智里氏による人気ファンタジー小説「八咫烏（やたがらす）」シリーズ。人の姿をした八咫烏の一族が支配する異世界・山内を舞台にした和風大河ファンタジーだ。美しくも風変わりな若宮の側仕えに抜てきされた少年・雪哉が、陰謀渦巻く宮中でさまざまな事件に遭遇する中で、若宮と奇妙な主従関係を結んでいく。
田村は「雪哉は明るくて元気で一見すると普通な子なのですが、とっても賢い子で、過去も今もいろいろ思うところがあって演じるのが難しかったです。ですが、若宮と出会って振り回されつつ、本来の彼の力や本音を出していくお芝居は、演じていてとても楽しかったです」と収録を振り返り、「優雅な場面だけでなく、散りばめられている謎やそれぞれの関係性など見どころたっぷりの作品になっています！ ぜひ毎週見逃さず、そして、お友達と考察し合いながら楽しんでいただけたらうれしいです！ よろしくお願いします!!」と、見どころを話している。
入野も「この作品に参加できることを大変うれしく思っています。若宮というキャラクターは、非常にミステリアスで、つかみどころない男です。一手二手先を読む力、ゆとりを持って話す耽美（たんび）な姿、そういった一つ一つを大切に、そして、丁寧に言葉を紡ぐことを意識しています」と役づくりに触れ、「非の打ち所のないストーリーに、魅力的なキャラクターたち。小説や漫画をご覧になっている皆さまはもちろん、アニメで初めてこの作品に触れる方にも『絶対に』楽しんでいただける作品です。断言します。絶対です。ぜひご覧ください」と、自信を持って作品をアピールしている。
また、公開されたキービジュアルでは、若宮のきさきの座をめぐって争う4人の姫の姿が明らかに。PV第1弾は、NHKアニメポータルで公開されている。
そして、メインスタッフも発表。監督の京極氏のほか、シリーズ構成を山室有紀子氏、キャラクターデザインを乘田拓茂氏、音楽を瀬川英史氏、音響監督を丹下雄二氏が務め、アニメーション制作をぴえろが担う
京極監督は「『八咫烏』シリーズを初めて読んだ時に、華やかな宮廷もの、という見かけからは予想もつかない“手強さ”を感じました。一筋縄ではいかない癖の強いキャラクターたち。山内の世界の謎。読み進めるたびに『そうきたか…！』と思わずうなり、いつの間にか夢中になってしまうのです」と作品の魅力を伝え、「この手強い作品の面白さをどう映像化するか、悩みつつも制作に励んでいます。アニメを通じて八咫烏たちの物語を楽しんでいただけたらうれしいです」と呼び掛ける。
原作の阿部氏は「まずはここまで来られましたことを、『八咫烏』シリーズを応援してくださったすべての方に、深く御礼を申し上げます。現在、私は、原作者の立場として、アニメのプロが自分の文章からどのような映像世界を思い浮かべたのか、その解釈を見せていただけることにワクワクしております！ 同時に、多少なりとも脚本に関わったいちクリエイターとして、この作品が多くの方に『面白い！』と思っていただける形になっていますようにと、心よりお祈りしております」とメッセージを寄せている。
