ロッテ・種市篤暉、ストレートは「去年よりはいい」、右肘手術後に試行錯誤していたスライダーは「良いと思います」

「野球の考える時間が取れているので充実しています」。

ロッテの種市篤暉は、ここまでの石垣島春季キャンプについて振り返った。

2日に今キャンプ初のブルペンに入り47球を投げた。1月の公開自主トレのキャッチボールで、グローブの使い方、足のあげ方を変えていたが、ブルペンでグローブの使い方、足の上げ方を変えたフォームで投げてみて、「しっくりこない部分もあるので、そこは動画を見ながら修正していけたらなと思います」と修正していく考えを示した。

トミー・ジョン手術後、納得のいくボールが投げられなかったスライダーは、今年は「良いですね、良いと思います」と手応え。昨年は追い込んでから投げることの多い縦スライダーに、カウント球で有吉さんスライダー、カーブ系のスライダー、速いスライダーなど色々投げていた。「今はちょくちょくカーブを練習しているので、できるだけスライダーが膨らまないように差をつけられるようにしています」。

昨年秋の取材でフォークについて種市は「ハイブリット型を作りたい」と130キロ、140キロの2種類を作りたいと話していたが、現時点では「個人的に落差が欲しいなと思った中で、速くて落ちるのが一番良いんですけど、挟まないことにはそんなに落差が出ない。それも試しながらという感じですね」と良い形を見つけている。

ストレートは「去年よりはいいです」と一言。具体的に良い部分について「スピードもそうですけど、もう1個指にかけられたらなと思っています」と説明した。

自主トレ、春季キャンプを見ていても自信に満ち溢れて、非常に良い表情をしている。「去年は当落線上だったので、1登板でも変な投球をしたらローテーションでは絶対に投げられないという状況だった。今はリラックスして徐々にあげられたらなというイメージでやれています」。

春季キャンプはまだ始まったばかり。これからの春季キャンプで「もっと精度を上げていけたらいいなと」と話し、「シーズン中は良い時は良いですし、悪い時は悪いので、波が激しい。一番ローテの中で信用できないと思うので、ボールに関しても、結果に関しても波を作らないようにしたいなと思います」と続けた。

20年9月にトミー・ジョン手術を受け、本格復帰した昨季シーズン自己最多の10勝を挙げた。今季は中5日での登板を増やしたいと考え、タイトルも全部獲りたいと意気込む。昨季よりも充実したシーズンを送るために、これまで同様この2月も野球漬けの生活を送っていく。

取材・文=岩下雄太

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