学名は"美ら海の星" 「潜っても見られない」新種ヒトデ・チュラウミゴカクヒトデ 美ら海水族館で生体を初展示 恩納村沖の深海で発見

世界で初めて生体展示されたチュラウミゴカクヒトデ(沖縄美ら海水族館提供)

 【本部】沖縄美ら海水族館(本部町)は2日、恩納村沖の水深247メートルの地点で発見した新属新種のヒトデを「チュラウミゴカクヒトデ」と名付け、世界初となる生体展示を開始したと発表した。

 同館がスミソニアン博物館(米国)、水産研究・教育機構、国立科学博物館と共同研究し、1月18日に発表した論文で新属新種であることを報告した。

 チュラウミゴカクヒトデの個体中心から腕先までの長さは約6センチ。扁平(へんぺい)で星形の体形で、目立った突起を持たずに体の表面が滑らかなどの特徴がある。沖縄やフィリピン、オーストラリアの水深100~250メートルに生息する。学名は「美ら海の星」を意味する「Churaumiastra hoshi」。

 同館魚類課の東地拓生さん(39)は「今回は水深が深い所から取れた。潜っても見られないヒトデを観察できる機会だ」と来館を呼びかけた。「深海の小さな生き物コーナー」で計5個体が展示されている。(北部報道部・玉城日向子)

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