「高齢者に用途不詳の電子マネーは売らない」 特殊詐欺防止へコンビニで防犯訓練

駆けつけた警察官とともに、高齢男性(中央)へ電子マネーカードの購入を思いとどまるよう説明する西川さん(左)=京丹波町須知・ローソン丹波須知店

 電子マネーを購入させる特殊詐欺の被害を未然に防ごうと、京都府警南丹署は京都府京丹波町須知のローソン丹波須知店で防犯訓練を行った。店員らがだまされた恐れがある客への声かけから、通報までの一連の手順を確認した。

 訓練は高齢男性が高額の電子マネーカードを複数購入するようLINEで指示されたという想定。店側におおまかな実施内容を通知し、高齢男性に扮(ふん)した警察官が突然店を訪れる実践形式で行われた。

 店員の西川由衣子さん(40)が「どうされましたか」と購入理由をたずねると、男性は「友人から電子マネーカードを買うように頼まれた」と、スマートフォンの画面を見せながら説明。西川さんはすぐさま「詐欺の可能性があるので警察に相談しましょう」と告げ、通報を受けて駆けつけた警察官に対応を引き継いだ。

 西川さんは「普段以上に緊張した。高齢者には用途がはっきりしない電子マネーカードを売らないよう心がけたい」と話した。

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