中国食糧大手の中糧集団、グローバルな供給網整備を推進

中国食糧大手の中糧集団、グローバルな供給網整備を推進

中国北京市で第1回中国国際サプライチェーン(供給網)促進博覧会のグリーン農業展示エリアに設けられた中国食糧大手、中糧集団(コフコ・グループ)のブース。(2023年11月26日撮影、北京=新華社記者/任超)

 【新華社北京2月4日】中国食糧大手の中糧集団(COFCO)は国内外での倉庫保管・物流事業の順調な展開に伴い、グローバルなサプライチェーン整備で大きな進展を遂げた。

 呂軍(りょ・ぐん)董事長は1日の2024年業務会議で、同社が23年、戦略的構図づくりに取り組み、国内外、川上・川下、生産・販売における影響力とコントロール力を一段と引き上げたと説明した。海外事業は、ブラジル・サンパウロ州のサントス港でターミナル整備プロジェクトを進めた。25年3月に1期プロジェクトが完工し、食糧取扱能力は現在の350万トンから850万トンに上昇する見通し。26年の2期プロジェクト完工後、取扱能力は1400万トンに達するという。

 国内の倉庫保管・物流事業でも大きな進展を収めた。江蘇省靖江埠頭(ふとう)プロジェクトを落札し、26年4月に完工予定。取扱能力は1400万トン以上に上る見通しで、長江河口付近の食糧物流規模(5700万トン)の4分の1に相当する。食糧流通の主要ルートと重要拠点へのコントロール能力をさらに強め、長江経済ベルトの長江から海に通じる水運の強みを生かし、国内と国際の両市場をより良くつなぎ、国内外の資源を活用した。

 同社は長年の努力を経て、油脂、糖料作物、乳製品、小麦、飲料の5分野の1千万トン規模の加工能力を世界で構築し、合わせて1億2千万トン以上の加工能力、7400万トンの取扱能力を備える。海外の重要拠点を整備し、国内の食糧保管・物流の弱点を補い、国際海運と国内幹線輸送を統一的に管理し、世界をリードするばら積み食糧の国際輸送体制を作り上げた。世界での穀物ばら積み船の輸送規模は5千万トンを超え、国内での水運規模は2千万トン近くに上る。

 同社は国内外、川上・川下、異業種の間の連携を持続的に深め、きめ細やかな管理によってコスト削減と効率向上を実現し、質の高い発展を加速させた。2023年は物流コストを2億元(1元=約21円)近く削減し、利益総額(速報値)は200億元以上に上り、4年連続で200億元を超えた。

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