コーヒーローストTERU真備店 ~ オーダー焙煎のコーヒー豆で、コーヒータイムをより豊かに

もっと家で飲むコーヒーを美味しくしたい!と思ったら、一度焙煎したてのコーヒー豆でコーヒーを淹れてみてください。

焙煎したての鮮度の高いコーヒー豆で淹れたコーヒーは、香りも味も格別です。

道具もテクニックも不要で、簡単にコーヒーが美味しくなるので、私は焙煎したてのコーヒー豆ばかりを買うようになりました。

私が行きつけにしているコーヒー豆専門店、コーヒーローストTERU真備店(以下コーヒーローストTERU)を紹介します。

コーヒーローストTERUは、真備町にあるコーヒー豆専門店

コーヒーローストTERUは、店主の鈴本幸子(すずもと さちこ)さんが2016年1月にオープンしました。

平成30年7月豪雨災害でお店は一度被災しましたが、2020年10月に真備町内で移転オープン。

店内には30種類以上のコーヒーの生豆が並び、好みの豆を選ぶとその場で焙煎をしてくれます。

産地、値段もさまざまなコーヒー豆が並ぶ

「いったいどの豆を選べば良いの?」と迷ってしまったら、鈴本さんに気軽に相談してみてください。

「酸味は苦手」「コクのあるもの」など好みを伝えると、おすすめの豆を一緒に選んでくれます。

私もこれまで「ミルクと相性のいいもの」や「食後にすっきり飲めるもの」などを、鈴本さんに相談して購入しました。

お店のInstagramでは、限定のコーヒー豆なども紹介されています。

コーヒーミルやドリッパーなどの器具や、コーヒーにあうお菓子も販売されていました。

コーヒーを淹れる器具やお菓子も販売

好みやコーヒー豆の特徴に合わせたオーダー焙煎

コーヒー豆は、浅煎りだと酸味や香り、深煎りだと苦みや香ばしさといったように、焙煎度合いによって味や香りが大きく変わります

また、ちょうど良い焙煎度合いもコーヒー豆の種類によってさまざまです。

好みやコーヒー豆の特徴に合わせて焙煎してくれる、オーダー焙煎がコーヒーローストTERUの魅力。

焙煎することで、最初はそら豆のような淡い緑色をしていた生豆が、ツヤツヤしたこげ茶色に変わっていきます。

焙煎前のコーヒー豆
注文ごとに焙煎機で焙煎

パチパチと豆がはぜる音や、だんだん香ばしい香りが漂ってくるのを楽しめるのは、焙煎店ならでは。

約20分の焙煎を待つ間には、コーヒーのサービスがあります。

おすすめを淹れてくれるサービスコーヒー
木のぬくもりを感じる席で、ゆっくりサービスコーヒーを飲める

このサービスコーヒーは、鈴本さんがお客さんごとにおすすめの豆を選んで淹れてくれます。

雑味がなく、最後までストレートで味わいたくなるスッキリした飲み口で、ていねいにハンドドリップされたことがうかがえます。

このサービスコーヒーを楽しみにしているお客さんも、きっと多いのではないでしょうか?

オリジナルのブレンドコーヒー

コーヒーローストTERUには真備をイメージした月華(げっか)」「かぐや」「(みやび)」の3種類のオリジナルブレンドに加えて、季節限定のオリジナルブレンドがあります。

私のお気に入りは「雅」。

ほどよい苦みがあるので、甘いおやつと一緒にストレートで飲んだり、ほっと一息つきたいときに牛乳をたっぷり入れたりして飲んでいます。

オリジナルのブレンドコーヒー

季節のオリジナルブレンドには「羽ばたき」「流星」「すずの音」など、鈴本さんの感性が光るネーミングが。

そのユニークな名前につられて、新しいブレンドが出ていると一度試さずにはいられません。

お客さんも「次はどんな名前?」と期待をしているそう。

「ありきたりな名前はつけられない」と鈴本さんは笑います。

焙煎したての豆。香ばしい香り

自分好みのコーヒーに出会えるお店、コーヒーローストTERU。

店主の鈴本幸子さんに、お店を始めたきっかけや、想いをインタビューしました。

店主の鈴本幸子さんへインタビュー

店主の鈴本幸子さんに、お店を始めたきっかけや、想いをインタビューしました。

店主の鈴本幸子さん

好きなコーヒーを仕事にするまで

──お店をオープンしたきっかけを教えてください。

鈴本(敬称略)──

病気になり手術をしたことで、何か自分の人生のステップアップにつながることをやってみたいと思いました。

そこで好きなコーヒーの勉強を始めたのがきっかけです。

でも、最初は別に自分のお店を持つつもりはなかったんです。

サービスコーヒーを淹れている鈴本さん

──自分のお店を持とうと、気持ちが変化したのはなぜですか?

鈴本──

私がコーヒー豆を買いに行っていたお店のかたが、いつもいきいき仕事をされていて。

あるとき、そのお店で何気なく「今コーヒーの勉強をしていて」とか「私もこんなふうに、いきいき仕事をしたいなぁ」と話したんです。

焙煎の状態を確認しているところ

そうすると「やったら良いじゃない、応援するよ!」と言ってくれて。

そのときは「えー私にできるの!?」と半信半疑でしたが、流れにのってオープンに至りました。

「どうしてもこれをやりたい」という強い熱意というよりも、ご縁とタイミングに恵まれたという感じです。

──カフェではなく、コーヒー豆の専門店にした理由は?

鈴本──

カフェで飲むコーヒーも好きですが、くつろげる家で自分好みのコーヒーを、好きな時間に好きな相手と飲めるコーヒーは最高だなぁと思うからです。

それに、家で飲むコーヒーが美味しいと生活がちょっと豊かになった気がしませんか?

鮮度の高い豆は、お湯を注ぐとこんもり膨れ上がる

豆の種類や焙煎、淹れかたなどでコーヒーの味は変わります。

この豆にはこの焙煎が良いとか、コーヒーを淹れるお湯の温度は何度が良いとか、知識を深めていくのも楽しい。

でも難しく考えずに、自分が美味しいと感じるものが正解だと思って、お気に入りを探してみるのも良いですよ。

コーヒーを通じて、お客様をよろこばせたい

──やりがいや、うれしかったことを聞かせてください。

鈴本──

お客様がリピーターになってくれることです。

同じお客様と何度も話していると、どんなコーヒーが好きなのかとか、コーヒーを飲むシチュエーションがだんだんわかってきます。

「酸味は苦手と言っていたけれど、これなら好きかな」と、おすすめしたものを気に入ってもらえたり、「いつものとは違うのを飲んでみたい」というリクエストをもらったり、そのお客様のコーヒーの幅が広がっていくのもやりがいを感じます。

──確かに、よくお客さんと話している印象です。

鈴本──

コーヒーの話はもちろん、それ以外の話もよくしていますね。

夫にも「よくそんなに次から次へと話すことがあるよな~」と言われるんです(笑)

お店が混んでいて、ゆっくりおしゃべりができそうにないと「また別の日にくるね」と帰ってしまうお客様もいるくらいで、おしゃべりを楽しみに通ってくれるかたもいるのかなと思います。

会計時にも、お客さんとおしゃべり

──大変なのは、どんなところですか?

鈴本──

大変なのは、体力ですね。

忙しいと朝から夕方まで立ちっぱなしの日もあります。

焙煎が終わったばかりの熱い豆を冷まし、豆の薄皮を除く工程

お客様がたくさん来てくれたということだから、忙しいのはうれしいんです。

でも、ついついお客様にもっと満足してもらえるようにと120%の力で頑張ってしまい、疲れてしまうことも

毎回同じクオリティのサービスをずっと続けていくことが、お客様の満足にもつながると思うので、休むときには休むことも大事にしていきたいですね。

おわりに

コーヒーローストTERUのドアを開けると、いつもおしゃべりの輪が広がっています。

私も、鈴本さんとのおしゃべりに心をつかまれ、お店のリピーターになった一人。

インタビューでは「美味しいコーヒー豆を提供するだけではなく、コーヒーを通じてお客様によろこんでもらいたい」という鈴本さんの想いを改めて感じました。

次なる夢は「夫がコーヒーを淹れる場所として、カフェをプレゼントすること」だそう。

きっと「心地良い空間で、美味しいコーヒーを味わえるカフェになるのかな」と想像が膨らみ、今から待ち遠しく思います。

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