中国の高級品市場は回復基調、アナリスト「新たなチャンスを秘めた分野」―米メディア

米CNBCは28日、「中国の高級品市場は回復しつつある」とする記事を掲載した。写真は南京市のショッピングモール「徳基広場」に展示されている米テスラの電動ピックアップトラック「サイバートラック」。

中国メディアの環球時報は31日、「中国の高級品市場は回復しつつある。アナリストによると、これは新たなチャンスを秘めた分野だ」とする米CNBCの28日付記事を取り上げた。

記事はまず、「中国の高級品売上高は回復しつつあり、2021年の水準には戻っていないものの、業界アナリストや主要ブランドの財務発表は、新型コロナ禍前の傾向と比較して新たな成長の機会があると指摘している」とした。

その上で、LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンが25日に発表した23年の決算報告によると、12月に中国でファッションと皮革製品が30%を超える成長を遂げたこと、海外旅行が一部再開されたにもかかわらず、国内で高級品を購入する中国の消費者の増加が明らかになったこと、LVMHの会長兼最高経営責任者(CEO)のベルナール・アルノー氏が決算会見で「中国の店舗規模に関しては、19年の2倍の中国人顧客がいる」とし、「これは中国国内での購入が大幅に増加したことを意味するので、それに対応しなければならない」と述べたことを取り上げた。

記事は、コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーのリポートによると、中国の個人向け高級品市場は昨年約12%成長し、4000億元(約8兆円)余りに達したこと、主要ブランドの約半数といくつかのニッチブランドが全体として21年の売上高水準まで回復したこと、同リポートが「ブランドの好感度を高めるために長年にわたり一貫して投資してきたニッチブランドは成功を収めている」と述べたこと、ベインのパートナーであるウェイウェイ・シン氏によると、中国の高級品購入は昨年、世界市場の約16%を占め、30年には少なくとも20%に達すると予想されていること、同氏が「これらのデータはすべて、中国の高級品消費者と中国市場の重要性を示している」と述べたことに触れた。

記事はまた、「企業が中国の消費者市場の一部をめぐって競争する中、新興分野の一つが寝具と上質リネンだ」とし、「寝具製品に対する中国の消費者の態度は徐々に変化しており、高品質の寝具に喜んでお金を払い、製品の品質、機能性、追加サービスをより重視する消費者が増えている」とする中国のマーケティングコンサルタント会社ChoZanの創設者アシュリー・ドゥダレノック氏のコメントも取り上げた。(翻訳・編集/柳川)

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